古いワゴン車が交差点へ近づいた。
信号は赤。
朝倉がブレーキを踏んだ。
車が止まる。
横から来る車はいない。
歩行者もいない。
人類が選別され、街もまともに機能していない。
こんな世界で、信号などもう意味をなしていなかった。
カイトが朝倉を見る。
「......なんで止まったんですか?」
朝倉は赤信号を見たまま答えた。
「信号が赤だからだ」
「えっ......」
「教習所ではそう習った」
「世界終わってますけど」
やがて信号が青に変わった。
朝倉がアクセルを踏む。
「行くぞ」
https://kakuyomu.jp/works/2912051607779760113
※本編の朝倉はこんなキャラではありません。
※本編とは一切関係ありません。