ある日、憧れの先生がこうおっしゃっていた。
何の準備もなくてもはじめていいんだ、と。
それを真に受けた私は、6月半ば唐突にここ、カクヨムで小説を投稿した。
私はweb小説というものをあまり読んでいない。
ので、
「強い冒険者が追放されればいいんだろう?」とおもって追放させた。
しかし、それしか考えていなかったので、手が止まった。
1話、2話、3話 と6月更新した私は思った。
「なんてつまんねーんだ」と。
なにせ自分に中身がない。どんな話? 何をするのこいつらは? という気持ちである。
話の終着点が見えてるわけでも、このシーンが書きたいも、このキャラクターを活躍させたいも、何もない。
余りに面白くなくて、6月はそのまま終わった。
そして、7月。
私が面白いと思ってるわけでもないものが、他人に読まれるわけもなく、私の投稿作は誰も読んでいないに等しい。
そこで名案がうかんだ。だからこそ書こうと。
自分の中になにもないし、書いていても面白くはない。そして誰かに望まれているわけでもない。
だからこそ、書くことに意味はある。
それで10万字、書き終えれば、それは何かの財産になる。
そう思ってまた何もないけど書き進めることにした。
ルールも決めた。
絶対に持ち越さないことである。
その日その日、カクヨムをひらいて、前の日の話を読んでから、その日の分だけ書く。
どれだけ調子よくかけても、翌日の分は書かない。
一日一日、書き続けて毎日投稿するのだと。
そう決めて書いた。
書いてるうちに、どんどん脳内に溜まってくるものがあった。それは世界観であったり、キャラ設計であったり、ストーリーの種だ。
話が見えてきた。
第九話 パート冒険者 あたりからようやく筋が見えた。
良いテンポが生まれる。
しかし、面白いのが、自分の中で筋が見えたと思った第九話以降、全く読まれていないのである。
十話、十一話と0PVである。
だというのに十二~十五 まではなんかPVがある。
御察しである。別に読まれているわけではない。
しかし、もともとそういう環境で毎日書いて終わらせるのが目的だったので、むしろこのまま駆け抜ける! とシャッターが降りそうなタイミングで滑り込むイメージで書き続けていく。
そうして今日、見事に十万字達成、お話は終わった。
小説を書いていて、はじめて 成したな と思ったかもしれない。
自己満足だが、確かにそう感じる。
無論、書いたものが読まれることなく消えるというのは寂しい。なにせ見せる気がないならカクヨムにあげなければいいのだから。
しかし、寂しさを踏まえた上で書き終えれたことが、何よりよかった。
何事も経験してわかることだ。
良い経験でした。
最後そう思えるのだから、やはり私の憧れの先生は、素晴らしい。
何にもなくても、はじめていいんです。
何でもね。