お嬢様Sagaを最後までお読みいただき、誠にありがとうございました!
全30話、約12万字にわたるエレオノールの美食と狂気の旅路。最初の一皿である「ドラゴンのロティ」から、世界の理を喰らい尽くす結末まで、彼女の飽くなき渇望に最後までお付き合いいただけたこと、作者としてこれ以上の喜びはありません。
エレオノールがこれほどまでに美食、そして「命の旨味」に執着した背景には、幼い日のある記憶がありました。泣きじゃくるリュシールに作ってあげた琥珀色の菓子「マルメロのジュレ」。それを食べた彼女が涙を止め、見せてくれたニコニコの笑顔こそが、エレオノールの飽くなき探求の、そしてこの物語のすべての原点です。
当のリュシール本人は、その何気ないおやつが主人の情熱の始まりだったとは露ほども知らないままですが、そんな二人の関係性も含めて書き切ることができ、作者として感無量です。
物語の終盤に登場した《エクレア》は、激動の日々を終えた彼女が手に入れた、穏やかで幸福な「答え」の象徴でもあります。
もし、皆さまが日常の中で、ふとバター香るエクレアを手に取ることがあれば――。
狂おしいほどに美しく、危険なほどに美食を求めた彼女とその仲間たちの物語を、少しでも思い出していただけたら嬉しいです。
完結まで応援してくださり、ありがとうございました!