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新しい作品 星の調整者#1

俺は、反社組織杉浦組の直系フロント企業で社長をしている。
名前を天利 狩人〈あまり かりと〉45歳。
会社の事業は、
無修正有料エロサイトの運営。
マッチングアプリを作ってそれに絡めたデリヘルを運営。
そしてファイトクラブのネット配信やネットカジノ運営などを行っている。
これらの他に組織の資金をロンダリングする為に投資とマネージメント業務も行っている。
そんな日々の仕事に邁進していると、組織のトップである、杉浦 善三《すぎうらぜんぞう》会長から連絡が入る。

「はい。天利です。会長、直接携帯に掛けてくるなんてどうしました」

『天利。ミスルギコーポレーションって分かるか?』

「はい。配信者や声優の所属するプロダクション会社で確か上場している会社ですよね」

『そう、それだ。聞いた話でな外資の投資が手を引くちゅう噂を耳にしてな、株価が下げ始めとる。それを買収しちゃどうかの』

「まあ。うちの表の業務を補強するには良い話ですが組織の資金回しても良いのですか?」

『おう。構わんぞ。この渡世儂らみたいな者《もん》はシノギを揚げる場が無くなって来とるでな、暴対法でクビが回らんで抜けて行くか懲役食らうかのどっちかじゃあ先が見えん。ここで一つしっかりとしたシノギを作っておかんとな。』

「分かりました。それだけやれるか分かりませんが会長が了承させるのであれば精一杯やらせて頂きます」

『期待しとるぞ』

翌日、俺はミスルギコーポレーションの株価を見ながら介入のタイミングを見計らっていた。
市場が開いてから、取引は揉み合いとなってそれでも株価はどんどん下がって市場が閉まる前にストップ安で終わってしまった。
次の日、ミスルギコーポレーションの取引板は下限ギリギリに指し値の大口売り注文が出ていた為、市場が開くと同時に買い注文をぶつけた、そしてどんどん指し値で買い注文を出していっても直ぐに約定して行く。
そしてこの日の取引は揉み合いのまま取引が終了し、この日に使った金額は2億に昇った。
そんな取引を休みを挟んで10日程続けていると投資した資金は15億円にのぼり弊社のみならず組織の資金も突っ込んでいた。
そしてとうとう売り注文が出なくなり買い注文が株価を押し上げていく。
そんな中、携帯が鳴り会長の名前が表示される。
携帯を取り電話に出る。

「お疲れ様です。会長。例の会社ですが市場の株は粗方買い漁りました」

『…ご苦労さん。それなんじゃが…』

何やら歯切れの悪い会長。

「どうかしましたか?」

『あぁ。うん。どうも西の組織が仕手戦で回しておった銘柄のようでなぁ~。儂らが要らんちゃちゃをしてしもうたみたいじゃ。それで竜崎会の2次でいくつかの団体資金が吹っ飛んだ。それでちゃちゃを入れたお前の関与がバレている状態じゃ』

「竜崎会って、関西を拠点に広域指定されているあの組織ですよね。それは非常に不味いのでは…」

『そうじゃ。でなぁ、天利。お前直ぐに海外へ飛んでくれや。どっか当てはあるか?』

「そうですね。直ぐに出るとなると、アメリカに伝《つて》が有りますが…」

『そうか。資金は心配せんで良いぞ。ビットコインで直ぐにお前の指定先に送るでの。今は直ぐにそこから移動せい。羽田に航空チケットと使い捨てSIMを持たせた若衆の野村を行かせる。あっちで合流しろ。ほとぼりが冷めたら連絡する』

「解りました。直ぐに此処を出ます」

通話を切るとスマートフォンの電源を切った。

こんな反社所属の俺はいつでも逃亡出来るように手提げ鞄にはパスポートを入れていたので鞄からパスポートを取り出し、スーツのポケットに押し込むと財布と車の鍵を持って社長室を飛び出し隣の役員室へと乗り込む。

そこには俺の腹心であり、会社の専務である西島 省吾《にしじま しょうご》が事務処理をしていた。

「西島!下手打った!俺は海外に飛ぶ。後の事は会長の指示を仰げ!良いな!」

「了解です。ですが社長が身柄をかわす程の事が起こっているとこの会社も不味いのでは?」

「そこは会長が何とかするだろう。何せこの会社はうちの組織のドル箱だからな。何があっても手放す事は無いはずだ。俺もほとぼりが冷めれば帰って来る」

「そうですか。それを聞いて安心しました。では社長が戻るまで頑張って盛り立てておきます。気を付けて行ってらっしゃい」

「おう」

西島に会社の事を任せると、役員室を出てエレベーターに乗り、地下駐車場へと向かう。
地下駐車場で自分の車に乗り込むとエンジンをかけて羽田空港へと移動した。

首都高を飛ばして羽田空港に着くと有料立体駐車場に止めて第3ターミナルに徒歩で移動する。
第3ターミナルに着くと直ぐに野村を見つける。なにせ反社の人間だから纏っているオーラが周囲と違うから見つけるのも簡単だ。野村は1人ではなく、部下であろう者達を2人連れていたが、竜崎会を警戒して連れて来ているのだろうと思い、野村にこちらから近付いて声を掛ける。

「野村。待ったか」

俺が声を掛けると野村は一瞬身体をビクつかせこちらに振り向く。そして3人で俺を囲う様に立つと野村が、

「兄貴。すんません。若頭《かしら》の命《めい》なんです。本当にすんません」

「なっ…」

野村の謝罪を聞いていると俺の両脇腹に激痛が走る。
俺はその場に崩れ落ち激痛の箇所を触ると両脇にはサバイバルナイフが突き刺さっていた。

「兄貴。本当にすんません。会長《おやじ》は金と会社一つ渡して手打ちするつもりだったんですが、若頭《かしら》が、金と兄貴の命《たま》で手打ちにしちまったんです。すんません」

野村はそう言うと俺を刺した2人と共にナイフを刺したまま立ち去って行った。
俺は激痛に耐えて動こうとするがどうにも足に力が入らず立ち上がれない。そして床には俺の血が広がってくる。そのまま座り込んでいると、痛みと悪寒が止まらない。それが感じなくなると俺の意識も無くなった。

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