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【登場人物紹介】誰も助けてくれなかったくせに

『誰も助けてくれなかったくせに』
https://kakuyomu.jp/works/822139840571915658
「救済を求めた少女が、『怪異』そのものへと変貌する」破滅と再生の物語。

あらすじ

 虐待の末に母親を殴打して家出した少女・飯塚天音(アマネ)は、半グレの元締めとなった式條翼に拾われ、「パパ」と呼んで依存しながら体を売る生活を送っていた。 背中に常に「冷たい湿り気(怪異の気配)」を感じている彼女は、式條の命令で「虐待サバイバー」として活動する清廉潔白な少女・**白石夕凪(ユナ)**に近づく。

 ユナの無垢な善意に激しい嫉妬と嫌悪を抱いたアマネは、式條と共謀して彼女を違法賭博の沼に引きずり込もうとする。 しかし、その過程でアマネの背中の「湿り気」は肥大化し、ついに実体を持って現れ始める。 それは、この街で「誰も助けてくれなかった」と嘆いて死んだ者たちの集合体、都市伝説の**「ウブメ様」**だった。

 狂乱した実母と、アマネを「商品」としてしか見ない式條。二人の捕食者に追い詰められたアマネが選んだ結末とは――。

シリーズを通底するテーマ

登場人物紹介

「救済」なんて、この街にはない。あるのは「搾取」と「依存」、そして「濡れた髪の怪異」だけ。

【主人公】 飯塚 天音(いいづか・あまね)

「汚れた被害者」
「私だって被害者なのに。どうしてあいつだけが『天使』なの?」

 実親からの壮絶な虐待の末、ある事件を起こして家出をした少女。
 生きるために体を売り、犯罪の片棒を担ぎ、ドラッグで現実逃避をする日々を送る。
 背中に常に「冷たい湿り気」と「何者かの気配」を感じており、腐った水やカビの臭いに苛まれている。清廉潔白な「正しい被害者」を激しく憎み、自分が泥の中にいることに安堵さえ覚える、歪んだサバイバー。

【元凶/支配者】 式條 翼(しきじょう・よく)

「清潔な怪物」
「痛みは信号にすぎない。恐怖は管理するものだ。――俺だけが、この泥沼で唯一『清潔』でいられる」

 天音を拾い、「パパ」と呼ばせて支配する半グレ集団の元締め。
 銀髪に整った容姿、鍛え上げられた肉体を持つナルシスト。
 極度の潔癖症でありながら、他人の絶望や汚濁を金に変えるビジネス(貧困ビジネス、詐欺、違法賭博)で成り上がった。
「オカルトなどない。あるのは弱い人間の脳が作るエラーだ」と断じ、怪異を否定し続ける完全なる捕食者。

【光の生贄】 白石 夕凪(しらいし・ゆな)

「無垢なる天使」
「一緒にやり直そう。私たちはもう、幸せになる権利があるんだよ」

 虐待を乗り越え、現在は「こども食堂」を運営しながら同じ境遇の子を支援する「虐待サバイバーの星」。
 天音とは対照的に、清廉潔白で、支援者からの人望も厚い。
 その「眩しすぎる善意」と「無自覚な幸福」が天音の激しい嫉妬と殺意を招き、式條が仕掛ける「救済詐欺」のターゲットとして地獄へ引きずり込まれていく。

【怪異】 ウブメ様(うぶめさま)

「都市伝説の救済者」
『誰も助けてくれなかったね。……一緒に、お家に帰ろう』

 街の隙間(ラブホテルの廃墟、コインランドリーの乾燥機、スマホの画面)に出没する都市伝説。
「してはいけないこと(禁忌)」を破った者の前に現れ、濡れた髪と赤黒い肌を持つ女の姿をしている。
「親に捨てられた子を連れて行く」「虐げられた者を救う」と噂されているが、その「救済」が何を意味するのか、帰ってきた者はいない。

■『式條翼、十五歳――誰も助けてくれなかったくせに』
https://kakuyomu.jp/works/822139841254465465

「人間がいかにして『怪物』になったか」を描く、悪漢(ピカレスク)の誕生譚。

あらすじ

 中学生の**式條翼(ヨク)**は、エリートだが暴力的な父と、息子に歪んだ性愛を向ける母という「泥」のような家庭環境に生まれ育った。 彼は感情を殺し、自身の肉体を完璧に管理することで、汚れた両親とは違う「清潔な存在」であろうとする。

 ある日、彼は家出少女の愛梨を拾い、彼女の実父への恐怖を利用して「パパ」と呼ばせ、支配する実験を行う。 しかし、愛梨はある出来事をきっかけに「失敗作」として切り捨てられることになる。 式條は次なる標的として自身の両親を選び、母の情欲と父への憎悪を巧みに操り、ある計画を実行に移す。

 他人の絶望を金に変え、怪異(不確定要素)を否定し続ける**「清潔な怪物」**へと変貌を遂げる少年の、冷徹な成長の物語。

登場人物紹介

【胎動/怪物候補】 式條 翼(15歳)

「泥の揺り籠で生まれた異端」
「痛みは、ただの信号にすぎない。……俺は獣じゃない。管理者になるんだ」

 エリートだがDV気質の父と、息子に歪んだ性愛を向ける母という「泥」のような家庭環境で育った中学生。
 両親への生理的嫌悪から極度の潔癖症となり、感情を排して他者をコントロールする術を独自に習得した。
 自らの容姿と演技力を武器に大人たちを手玉に取り、半グレ集団「赤蛇」を知恵で支配し、家出少女・愛梨を使って「恐怖による支配システム」の実験を行う。
 まだ完全な悪ではないが、生き残るために怪物への変貌を渇望している未完のソシオパス。
※『式條過去編』の主人公

【過去の生贄】 冴島 響子(さえじま・きょうこ)

「堕ちた聖職者」
「……わかったわ。私、あなたのために、最善を尽くす」

 かつて中学生だった式條を保護した女性弁護士。
「可哀想な少年を救う」という正義感と母性で彼に近づくが、式條の巧みな演技と色香に惑わされ、次第に弁護士としての一線を踏み越えていく。
 式條が「怪物」へと成長する過程で、最も効率的に利用され、骨までしゃぶられた最初の「教育係」にして最大の被害者。※『式條過去編』のキーパーソン

【失敗した試作品】 愛梨(あいり)

「壊れたカナリア」
「……パパ。助けて、パパ……」

 中学生時代の式條が、「恐怖による支配システム」の実験台として選んだ最初の少女。
 実父からの虐待に怯え、式條に「パパ」としての救いを求めるが、彼の求める「絶対的な服従(実父への恐怖の上書き)」を完遂できずに精神を崩壊させていく。
 彼女の末路が、のちに式條が天音に執着する理由(成功作への渇望)へと繋がっていく。
※『式條過去編』の登場人物

【泥の源流】 式條の両親(誠・由美)

「腐敗した家族の肖像」
「お前は俺の所有物だ」「ヨク……私だけの可愛いヨク」

 式條翼(ヨク)の実の両親。
 父・誠は世間体を気にするエリートだが家庭内では暴力を振るう獣、母・由美は夫に依存しながら息子に歪んだ情欲と支配欲を向ける共依存の女。
 翼にとって彼らは生理的嫌悪を催す「泥(不潔)」そのものであり、彼が異常な潔癖症と支配欲を抱くに至った元凶。
※『式條過去編』の登場人物

【道具】 赤蛇(あかへび)

「泥の中の獣」
「へっ、お前もドライな奴だな。……ま、ガキの恋愛ごっこにしては趣味が悪いぜ」

 池袋を根城にする半グレ集団。
 暴力と欲望には忠実だが知性に欠けるため、中学生時代の式條に「脳」として利用され、手足のように使われる。
 彼らにとって式條は「金になる情報屋」だが、式條にとっては「使い捨ての暴力装置」でしかない。
※『式條過去編』の登場人物

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