今回は、第9話で初登場した竹田の里長、バンブーについてのプチ裏話です。
まずは、名前について少しだけ。
作中では「バンブー」と呼ばれていますが、彼の名前はグランツです。
フルネームは、グランツ・バンブフィールド。
人族の男性です。
バンブーが名前だと思っていた方もいるかもしれませんが、作中ではこれからも基本的に「バンブー」と呼んでいきます。
第9話では、潮継の混乱を大声ひとつでまとめ、疲れ切った無双と布武を片腕ずつ担いで連れていきました。
現在は竹田の里の人たちから「オヤジ」と呼ばれ、子どもから荒くれ者まで、みんなに慕われる里長です。
かなり豪快ですが、面倒見のいい人物ですね。
ですが、百年戦争の頃のバンブーは、今とはだいぶ違いました。
当時は、その名を知らない者がいないほどの猛者。
そして、相当な戦闘狂でした。
バンブーが前線に出たと聞けば、敵は警戒を強める。
味方も少し距離を取る。
信頼されていなかったわけではありません。
戦いに巻き込まれたくなかっただけです。
戦場でバンブーが楽しそうにしている日は、敵にとってはもちろん、近くにいる味方にとっても、あまり喜ばしい日ではなかったと思います。
そんな人物が、今では帰る場所を失った者を受け入れ、飯と寝床を用意し、無理をしている子どもを止める側になっています。
戦争中は恐れられ、今は慕われる里長。
百年戦争の間に、いったい何が彼をここまで変えたのでしょうね。
昔の仲間が現在のバンブーを見ても、無双と布武を片腕ずつ担いで走る姿には、
「まあ、グランツならやるか」
くらいの反応だと思います。
おそらく一番驚くのは、その直前に二人へ、
「今は休め」
と言っていたことです。
「あのグランツが、人を休ませる側になったのか」
驚くところは、そこなんですね。
性格はずいぶん丸くなりました。
ただし、無双と布武を二人まとめて運べるあたり、腕力は今もまったく丸くなっていません。
性格は丸くなっても、腕は丸太のまま。
それが、今のバンブーです。