私の作品には大きく二つの書き方があります。
一つは、読者の皆様が情景を思い浮かべやすいように、会話や説明を置きながら進む作品です。
『斬光』や『境界に身を置くもの』などは、こちらに近い形になります。
もう一つは、私が「一文一役」と呼んでいる書き方です。
一つの文章に一つの役割だけを持たせ、
身体の動き、
空気の変化、
沈黙、
感情、
それぞれを分けて積み重ねていく書き方です。
そのため、一般的な小説より説明が少なく感じられるかもしれません。
これは読者の皆様に「正解」を渡すのではなく、
それぞれの頭の中で情景や感情を補完していただくことを前提にした作品です。
映画を見るというより、
静かな風景の中を歩くような感覚で読んでいただけると嬉しく思います。
もちろん、すべてを理解しようとしなくても大丈夫です。
引っかかった一文、
好きだった場面、
気になった感情。
そういったものを一つでも持ち帰っていただけたなら、作者としてとても嬉しく思います。
今後とも、どうぞよろしくお願いいたします。