―――――まえがき―――――
タイトルからも分かります通り、こちらは本編とは何の関係もない、メタ的要素を含む、告知用SSです。
読まなくとも何の問題もございませんし、読み飛ばしていただいて大丈夫ですが、読んでもらえると作者が喜びます。
よろしくお願いいたします。
―――――以下本文―――――
「ハッ!?」
突然、別宇宙から毒電波を受信した俺は、大声で叫んだ。
「西暦2026年4月15日!! 西暦2026年4月15日ですよヒナタさん!!」
「い、いきなりどうしたの武男くん!? 今は西暦2026年でもなければ4月15日でもないよ!?」
「ヒナタさん! 今日が何の日か知っていますか!?」
「今日はいつにも増して人の話を聞いてくれないね!? ……え、えっと、今日……じゃなく、その日は何か特別な日なの? 私にはちょっと思い浮かばないけど」
「そうなんです! 特別な日なんです! 実は……」
「実は……?」
「実は……レベル上げ厨1巻の発売日なんですよ、ヒナタさん!!」
「れべるあげ、ちゅう……??? ごめん、それって何? 1巻ってことは、漫画か何かかな?」
「何言ってるんですかヒナタさん!! レベル上げ厨は俺たちが登場するラノベのタイトルじゃないですか!?」
「ええっ!? そうなの!? っていうか《《俺たち》》って……もしかして、私も!? 何で!? どういうこと!? わけが分からないよ武男くん!? 率直に言って知らない本に勝手に登場させられてるとか、すごく怖いんだけど!?」
「安心してください。これは俺たちとは関係のない別宇宙の話ですから」
「何にも安心できないよ!? どういうこと!?」
「『レベル上げ厨』は天然水珈琲が書いたラノベのタイトルの一つみたいですね」
「天然水珈琲!? 人ですらない飲料が書いたの!?」
「そのようです」
「その別宇宙はどうなってるの!?」
「分かりませんが、飲料が作家として活動しているところを見ると、まともな世界ではなさそうです」
「本当にね……!」
「ともかく、俺が言いたいことは一つだけです。――皆さん! 『レベル上げ厨1巻』をどうか買ってください! 保存用も布教用も実用用も買ってください! とにかくいっぱい買ってください! お願いしますッ!!!」
「武男くん!? 今は配信も切っているのに誰に向かって言ってるの!? それに同じ本を三冊も勧めるなんて間違ってるよ!! 電子書籍で買う人はどうなるの!?」
「――ハッ!? た、確かに、そうですね……!! さすがはヒナタさん、良いところにお気づきになる……」
「私だって気づきたくなかったけど、日々武男くんにツッコんでいる経験が黙らせてくれなかったんだよ……!!」
「確かに電子書籍で購入してくださる方もいるでしょう。しかし、俺が受信した|天然水珈琲の意思《毒電波》は、書籍でたくさん買ってほしいと言っています!!」
「そうなんだ……(飲料のくせに贅沢だなぁ……)」
「なので、書籍で買うことによるメリットを、皆さんにお伝えしたいと思います!!」
「武男くんは天然水珈琲の何なの??? ご両親でも人質に取られてるの???」
「まずは特定店舗で購入されると付いてくる特典の話です! メロンブックス様で『レベル上げ厨』をご購入いただけると、なんとッ!! 特典として限定のSSが付いてきます!!」
「特典としてはありきたりだね」
「タイトルは『ヒナタ、ドキドキする』です!!」
「何で!? いったい何が書いてあるのそのSS!?」
「それはメロンブックス様で『レベル上げ厨』を購入してくださった方だけが知ることのできる秘密ですよヒナタさん」
「私のことなのに!?」
「次にアニメイト様で購入されると付いてくる特典についてお話しましょう!! こちらも限定SSが付いてきます!!」
「さっきのSSの話がもう流されちゃった!?」
「アニメイト様で付いてくる特典SS、タイトルは――『レベル上げ厨、ドキドキする』です!!」
「…………武男くん」
「あれ? ヒナタさん? 何か怒ってま――」
「いったい誰にドキドキしてるのかな? 教えてもらえる?」
「そ、それはアニメイト様で買ってくださった人だけの秘密ですから、答えられな――」
「怒るよ?」
「もう怒ってますよねヒナタさんッ!!? ちょっ、や、やめてくださッ!? はっ、話をしましょ――ぁああああああああああああッ!!?」
「――さて、話を戻しましょうか、ヒナタさん……」
「まだ続けるんだ」
「俺はこの身が砕け散ろうとも、最後までやりきりますよ……!!」
「何が武男くんをそうまでさせるの!?」
「ともかく! このように、メロンブックス様とアニメイト様で『レベル上げ厨』を購入いただけると、限定のSSが付いてくるんです!! ですから皆さん、是非とも最寄りのメロンブックスとアニメイトの店舗で買ってください!!」
「必死すぎるよ武男くん!!」
「もちろん、それ以外の店舗で買ってくださっても後悔はさせません!! 『レベル上げ厨1巻』は、皆様の役に立ちます!!」
「えっと……ライトノベル、なんだよね? どう役に立つの???」
「ふふ、実は『レベル上げ厨』は400ページを超える分厚い一品となっているんですよ、ヒナタさん」
「本当に分厚いね!? そして得意気に言うことではないと思うよ!?」
「だから鈍器としてお使いいただけますッ!!」
「それは本当にどうかな!?」
「他にも鍋敷きやカップラーメンの蓋を閉じるための重しなどなど、幅広く活用いただけます!!!」
「宣伝文句としてそれで良いの武男くん!?」
「さらにさらに! 『レベル上げ厨1巻』は皆様の命を救います!!」
「絶対にそんなことはないと思うよ!?」
「たとえば――街中を歩いている時、突然、ドスを持った男に襲われる……そんなこと、ありますよねぇ?」
「そんなことないよ!? あっても極々一部の特殊な人だけだよ!?」
「しかし、そんな時でも『レベル上げ厨1巻』を服の下に忍ばせておけば、鋭いドスの一撃も400ページを超える分厚い本が盾となって防いでくれるのですッ!!」
「確かに防いでくれるかもしれないけど、いつも本を服の下に入れてるわけにはいかないよ!?」
「このように!! 鈍器、鍋敷き、カップラーメンの蓋を閉じる重し、防具などなど、多機能にお使いいただける『レベル上げ厨1巻』をどうかよろしくお願いいたしますッ!!」
「武男くん! どうしてそこまで必死なの!?」
「それはもちろん――発売日からの一週間が勝負だからです!!」
「!? どういうこと!?」
「だいたい発売日からの一週間の売り上げで、『レベル上げ厨』の次巻が発売できるかどうかが決まってしまうのです!! ですから皆さん、どうか一週間以内にお買い上げを何卒!!」
「何で武男くんがそこまで必死なのか分からないけど……宣伝するなら、もっと買いたくなるような情報を出した方が良いんじゃないかな?」
「ッ!? 分かりました!! それでは一番のセールスポイントを紹介させていただきます!!」
「う、うん……そういうのあるなら、最初からそれを紹介してた方が良かったと思うけど……」
「ずばり! 一番のセールスポイントは中西達哉先生が描いてくださった超絶美麗なイラストの数々です!! それに比べればもはや本文なんておまけのようなもの!! あまりにも素晴らしい画力で描かれた俺の絶頂シーンや、ヒナタさんのあんなところやこんなところが描かれたイラストの数々は必見です!! もはやラノベじゃなくて中西達哉先生の画集として購入してくださっても全然オッケーです!!」
「全然オッケーじゃないよ武男くん!? 武男くんのことはともかく、私のあんなところやこんなところって何!? 何が描かれてるの!?」
「それは実際に本を買ってご確認ください!!」
「~~~っ、もうっ!! 良く分からないけどこっちの世界じゃ買えないよ!?」
「そんなわけで皆さん買ってください!! できれば書籍で買ってください!! 保存用、布教用、実用用、鈍器、鍋敷き、重し、防具として何冊でも買ってください!!」
「本当にその売り文句は誰かに怒られるんじゃない!? 大丈夫!?」
「皆さんが書籍でいっぱい買ってくだされば、何と重版するんです!! 重版|出来《でき》! 俺、マジで重版|出来《でき》したいんでよろしくお願いします!!」
「武男くん!! 重版出来は『じゅうはんしゅったい』って読むんだよ!?」
「!!!???」
「…………」
「…………じゅ、重版出来! 重版出来!!」
「…………」
「そんなわけで買ってください! 皆さん買ってください! 『レベル上げ厨』に何卒清き一票を、どうかよろしくお願いいたします!! では!」
「やっと終わったんだね……」
「ふぅ……」
「武男くん? 大丈夫? だいぶ疲れてるみたいだけど」
「ええ、大丈夫です。宣伝が終わって、少し安心しただけですよ」
「まだ皆が買ってくれるかは分からないのに?」
「はい。でも……ちゃんと宣伝を終えたので、これで……親父とお袋の命は保証されました……!!」
「まさか本当に人質に取られてたの!!?」
―――――あとがき―――――
そんなわけで皆様、本日発売の
『レベル上げ厨、ダンジョンで無双する』第1巻を、
何卒よろしくお願いいたしますm(_ _)m