最近、生成AIの性能が上がっているらしい。
ということでAIにクトゥルー神話を書かせてみた。
使用したのはCopilot。windowsのパソコンだとタスクバーにアイコンがあるのでお試しで使ってみるにはいいだろうということで。
で、質問(プロンプト)に何を書いたかと言うと――
まず、
以下の三つのプロットを参考にして新しいプロットをつくって。
と書いて、【プロット1】【プロット2】…と区切りながら、クトゥルー神話のプロット(あらすじ)を三つ書いていく。
クトゥルー神話のプロットはWikipediaにあるものをコピペして使った。日本語版のWikipediaにいいあらすじがない場合は外国語のページにあるものを翻訳して使うという手もある。
ちなみにCopilotのプロンプトは一度に四千字まで書きこめる。Wikipediaにあるあらすじは詳しめのものでも1300字程度なので三つ分書いてもたいがい余裕がある。
そうするとAIがプロットを提示してくれるので、とくに注文は付けず、「このプロットを一万字程度の小説にして。」と送信する。
この方法でできたのが『人工知能によって語られたクトゥルー神話』の1~6話。一部手直ししたものもあるけど、ほぼそのままアップしてある。
「一万字程度」と指示してるのに文字数は少なめだったので第五話の時点でそのことを指摘すると、第六話では長めに書いてくれた。しかしこれがエピローグがえんえん続くような形で無理やり文字数を稼いだような内容だったので、その部分は大幅にカットした。
第一話で参考にさせたのはラヴクラフト「ダゴン」、ハワード「屋根の上に」、ロング「ティンダロスの猟犬」である。似た形式のものを三作並べることによって、同じ形式の第四の作品をつくってくれないかと考えた。その結果できたのが「黒き星の遺産」、このタイトルもAIがつけた。なかなかいい。
第二話以降も似た形式のプロットを三作並べて参考にさせた。だが同じ方法で何作かつくってみると、どうやら話の形式(パターン)はもともとAIが持っているパターンにあてはめているだけではないか、と思った。それでも指定したプロットから要素は拾ってくれるので、それなりにバラエティのある話になっているとに思う。
第六話「境界の音叉」では“ヴァル=イグルス”なるAI考案のオリジナル神性も登場したりした。
第七話以降は、もう少しこちらの要望を入れたらどうなるかを試そうと思っている。