『三河スマートキャブ特区』の龍城本店には、もう作られていない旧型部品が棚の奥に並んでいる、という設定があります。
これは、完全な想像ではありません。
以前、50年前に作られた機械のバルブ交換を任されたことがあります。
新しいバルブに交換しようとしたのですが、取り付けネジがどうしても合わない。
方々を回っても正体が分からず、最終的に、今はもう使われていない旧JIS規格のネジだと分かるまでに、ずいぶん時間がかかりました。
それでも、必要な長さのものは簡単には見つからず、結局、遠く離れた土地でようやく一本見つかった、ということもありました。
古い機械を直すというのは、部品そのものだけでなく、その部品が作られていた時代の規格や常識まで相手にすることなのだと、その時思いました。
龍城の棚に並ぶ旧型部品は、あの時の感覚が、どこかで根っこになっている気がします。
https://kakuyomu.jp/my/works/2912051606542372962/episodes/2912051606542492061