尾暮朔弥

何となく生きていると、何となく死について考えることが多々あります。 端から見ればなんてことない出来事や瞬間にひょっこりと顔を覗かせる「彼ら」を書き留めました。 誰かの助けになりた…

なんてことのない一日。けれど、それは誰かにとっての特別な日かもしれない。 これを読む全ての人に、ちょっとした特別な瞬間がありますように。

町のシンボルである枝垂れ桜の下で花見をする氷芽のもとに三年ぶりに顔を出したのは幼馴染の春彦だった。 他愛もない話をし、お弁当を食べ、ささやかな幸せを享受する氷芽。 ある時、春彦か…

お昼時の話で上がった、夕時に現れる謎の御面屋の噂話。特に気にも留めていなかった会社員の多恵は疲れた身体を引きずりながら帰路につく。 黄昏時。誰もいない帰り道。遠くのほうでぼんやり…