※日々は風となり、波を張り、しぶきを巻きあげ、霧となり、木のとなり、きみのまわりに染みとなり、切り取り線をスミで書き、つづく蟻にならって刃を刻み、剥ぎとる仕組みはいつになり、待ちくたびれた日は陰り、暮れたそらに灯がぽわり。
471:【あなたの人生の物語】
物語というのはそれで一つの言語である。通常、言葉はそれを発した時点で主語が決まり、視点が定まり、主張が固まる。しかし本来、それでは世界を語るにはあまりに「面」が不足である。世界はすくなくとも立体だ。一方向から見たら、目に映らない死角が必ず出てくる。死角を補うためには、いくつかの方向から、異なる視点で物事を見なければならない。それを可能とするのが物語である。言語には大きく分けて二種類ある。ひとつは文字、そしてもうひとつが記号である。文字は地域や時代によって変化するが、記号はおおむね意図するところが同じである。絵画と呼べば単純で、図形と呼べばそれらしい。ところが言語はその二種類だけではない。種族や時代に関係なく、人類には共通して生みだされた第三の言語がある。いかなる言葉で記されようと、いかなる記号で示されようと、そこに刻まれた情報(の輪郭、全体像)は不変である、それがすなわち物語である。
472:【差】
プロとアマの差がなくなっていくほど、プロを保証する権威の必要性が増していく。ほとんど差がないにも拘わらず――アマチュアのほうが先行しているにも拘わらず、いっぽうは賞をとり、それがゆえに重宝される。本質からどんどん遠ざかっていけば、どこかでそのしっぺ返しがくるのは、いつの時代もおんなじだ。権威を持たないことが却って権威になるときがくる。下剋上はちかい。
473:【第三の目2】
むかしの話である。いちどだけ忌憚のない感想をもらったことがある。むろん作品のだ。段階的に感想をもらったが、ついぞ「おもしろい」とは言ってもらえなかった。ちょうど人生の節目の時期で、相手とはそれっきり会うことがなくなる、そういう時期に、最後の感想をいただいた。やはりおもしろいとは言ってもらえなかった。ウソでも言ってくれりゃあいいものを、それでも言ってもらえなかった。本当に、本当に、それが救いになっている。今でもそうだし、ずっとそうだ。ありがたいことである。未だに身体の芯のほうにわだかまっている想いがある。黙らせてやる。感想ひとつ言えなくなるくらいの、窓から叫びだしたくなるほどの、そういうものをつくってやる。そのときに芽生えた第三の目は健在である。付け替える予定は、ない。(何か陰険でじめっとしたことをつぶやくとき、まっさきに、うるせー、と怒鳴りつけてくるのはコイツだ。いっさい、いくひしを認めてくれないヤなやつだ)
474:【目覚め】
OJI x VOLTA - Horny
475:【KINJAZ】
https://www.youtube.com/watch?v=pxc_igMzxXYhttps://www.youtube.com/watch?v=UZA9O3b36pAhttps://www.youtube.com/watch?v=GU8F-TjMyG0476:【需要がないのではない】
見ている方向にないだけだ。
477:【かぎり】
人体を駆使して「型」を繰りだすのだから、舞いには必ず「限り」がある。そういう主張がある。間違ってはいない。しかし、あと千年経ってもその「限り」は見えてこないだろう。進化するたびに枝分かれしていく可能性には日々畏敬の念を抱いている。
478:【判断】
判断を他人に委ねるのは卑怯者の所業なり。いかなる選択肢を示されようとそれを選んだのはじぶんである。或いは、選ばないという道はいつだって足元に開いている。切り拓け。
479:【運命】
運命に出会いを求めるな。偶然をものにしたのはきみだ。運命ではない。
480:【小心翼々、内心びくびく】
うー、つよがってないとつぶれそうだよぉー。