※日々は終わりを告げ、暗がりの心地よさに群がりて、ひっそりと息呑み、ひとり引きこもり、時のしずけさに身を預ける。
431:【2017/04/19】
カイシンゲキという名の喜劇を演じよう。会心の改新である。深い新劇を。未開の進撃を。大地にページを。大気にネジを。
432:【BLプロット】
バイセクシャルの男の子(主人公)がようやく親友を射止め、いよいよ性交渉するぞ、という場面から冒頭ははじまる。「こんなもんでいいの」「もうちょっとほぐして」「こう?」「あ、いい」ぐんなりじゅんなりしてきたところで、ウケたる主人公がぽつりと口走ってしまう。「あーあ、童貞よりさきに処女喪失かぁ」それに対してタチかつノンケの親友、大いに反応する。「なに? こっち(挿れる役)のほうがよかった?」「そうじゃなくってさ、いや、だってきみはいいじゃん、いろんなおんなのことイチャイチャしてきてさ。でもぼくはほら、きょうが初めてなわけでしょ」「だから?」「あ、ごめんね。不満とかじゃなくって、あーもう、ごめん。なんでもない。はやく挿れて」「やだ」「なんでさ」「不満じゃないとかいってるけど、ようは不満なんだろ。たしかにおればっかズルい気もする。いいよ、待つよ。いっぺんシてきなよ」「してきなって、なにを」「セックス。女の子と」「いやいやいや!」「それまでナシだから」「ナシって、いや、ちょっとさー」「しないから、おまえと」「なんでよ、してよ!」「ヤダ。ダメ」「そんなー」「考えてみりゃおれさまが童貞ごときの相手をするのも癪だしな」「なんだその謎理論!」「期限も決めとくか。そうだなぁ。じゃあ、一か月」「へ?」「一か月で童貞卒業してきて」「できなかったら……?」「おれとは親友のまま。恋人はナシ」「セックスも?」「ナシに決まってんだろ。はい、じゃ今からな」言って服を着だす親友に、主人公は謝罪して説得するどころか、「嫉妬しても知らないからな」と売り言葉に買い言葉で承知してしまうのだった。どうなる、主人公、処女喪失のためにかれは童貞を捨てられるのか!?(ちなみに結末は、童貞は捨てられなかったが、親友への想いは揺るぎなく、諦めることはできないので、こうなったらおまえの処女をもらう、と言って親友を組伏せ、半ばチカラづくで約束を反故にさせ、童貞のまま処女を喪失するのだった)
433:【たしかにそうなのだが】
複数の物語を組み合わせてひとつの作品をつくる手法を、一人称の視点に用いるのはなかなかむつかしいものがある。「え、そっちいっちゃうんですか」みたいな違和感をどうしても拭えない。とすれば、あとはその違和感を見どころとして昇華する方向に尽力していくほかない。過去作はどれも自信作ではあるけれど、同時に失敗作でもある。理想には程遠い。
434:【失敗作≠駄作】
失敗できるくらいの挑戦をした作品、という意味ですよ。失敗した部分もあれば、ちゃんと意図して機能した部分もあるのです。
435:【才能】
けっきょくのところ才能ってのは、何を才能と見做すかだ。ひとより劣っている、欠けている、該当しない、受からない、ある意味それも才能だ。才能は、活かされた欠点だと言い換えてもいい。穴を埋める努力をしてはじめて浮き彫りになる欠点もあるだろう。まずはさておき必要なのは、じぶんとの闘いである。いまというじぶんを打ち砕け。
436:【じぶんをころす】
じぶんのためにじぶんをころす、成長とはその意識的な自殺を示すのかもしれない。同時に、じぶん以外の誰かのためにじぶんを殺すことが不幸の根本なのかもしれない。その前過程においては、常識や良識という共通認識なる「物語」によって、人間は本能を押し殺している。人間という生き物はどうあっても自分を殺すようになっている。しあわせとは、前向きな自殺のことなのかもしれない。
437:【キルを斬る】
殺人とはすなわち、殺しきれなかったじぶんの代替行為なのかもしれない。
438:【成功】
世に成功はふたつある。じぶんが理想にちかづくものと、理想をつくる手駒として他人に利用されることである。
439:【ついに覚醒めたあのロボットが、いざ出陣!】
みたいな曲:BlastarMusic - Dinguerie
440:【解説者】
ネットが社会に浸透し、その影響で時代の流れが加速した。つぎからつぎへと新しい情報形態が生まれてきては、淘汰と生存が渦を巻き、いっせいにユーザーの大陸移動が引き起こる。乗り遅れる者もいるだろう。大陸の変容を認知できないものもいるだろう。しかし、親切な何者かが、分かりやすくそのとき、その場に起きていることがらを解説してくれる。大陸の変容を引き起こした者が事態の根本要因であることは間違いない。しかし革新が日常へと変質するためには、解説者なる者の存在が不可欠なのである。これからその需要はますます高まるであろう。