現在更新中の長編小説『木犀の香に雨が染む』について、
すでに全文の執筆は終わっております。
カクヨムでは、長編コンテストの締切の26日昼までに完結する予定で更新していきます。
全体の構成として、プロローグ+全三話となっています。
各話タイトルとあらすじは下記のとおり。
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✿プロローグ(序)「名づけ」
※あらすじ:
岐阜県飛騨、自然流剣術小野派の道場を営む小野家に、四女が出生した。
✿第一話 土萠十二歳
「太刀佩きて」
※あらすじ:
若干十二歳にして父を殺害し、海賊の長となった少年・悲鳴。
過酷な運命に翻弄されながらも、優れた知性と右に並ぶ者のない武力を利用して生き抜いている男は、岐阜県の飛騨神岡に所在する自然流剣術小野派の道場に、己に似た麒麟児がいるという噂を耳にして興味を抱く。
タイトルの元ネタは落合直文の句から。
✿第二話 土萠十五歳
「よそにのみ哀れみ」
※あらすじ:
長野県信濃で根浦流剣術を伝える美貌の一族・乙宮家の二女、紫衣。
己の血と美貌を恨みながら生きている彼女は、高校で明地光という悪友と知り合い、そのインモラルな毒性に魅了されていく。
その一方で、紫衣は思いがけない形でもうひとりの特別な少女、小野土萠と再会し、親しくなっていく。やがて紫衣は、光と土萠というふたりの少女の間で揺れ動くことになる。少女三者の好意と呪いは絡まり合い、もつれあって……。
タイトルの元ネタは素性法師の句から。
✿第三話 土萠十八歳
「木犀の香に雨が染む」
※あらすじ:
東京武蔵野で紫蜂院流剣術を伝える紫蜂院家の長男、亮多は成人祝いとして、父から侍女を与えられた。養子としてやってきた十八歳の少女は、土萠と名乗り、愛らしい顔立ちと白銀の髪を持っていた。土萠は如才ない振舞いで、瞬く間に紫蜂院家に溶け込んでいく。
一方、それを面白く思わないのは、紫蜂院家二男の由紀夫。卑屈で根暗な彼は、土萠に鬱屈とした感情を抱き始めるが、しかし土萠もまた、なぜか由紀夫に興味を抱いているようで……。
タイトルの元ネタは泉鏡花の句から。
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連作短編(~中編)の形をとってはおりますが、基本的にはどの話から読んでいただいても楽しめるかと思います。
かなり長い作品になりますが、読んでいただければ幸いです。
ここまで読んでいただき、ありがとうございます。
せっかくなので、お披露目する機会のない土萠のイメージイラストと共に。
よろしくお願いします。
