静止した世界の中で、俺の叫びだけが空虚に響く。
目の前で境内の鳥居の上に腰掛け、脚をぶらつかせている少女——綴は、俺の剣幕に驚く風でもなく、手元の袋から煎餅を取り出した。
「なんじゃ、そんなに大声を出すな。お主、この数週間で少しは逞しくなったかと思ったが、相変わらず沸点が低いのう」
バリリ、ボリボリ。
小気味よい音が響く。こいつ、神社の鳥居の上で何食ってやがる。
環縁の境界神
環縁:世界と世界を結ぶ縁が巡り続ける、大いなる循環。その流れを司る神格。
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