「……ここまで読んでくれたんだ。……ほんとに?」
画面の向こうの誰かに問いかけるように、ぽつりと呟いた。
こんな風に、自分の書いたものが最後まで読まれるなんて――想像以上に、胸にくる。
「なんかもう、それだけでちょっと泣きそうなんだけど」
別に泣いてない。……けど、心はちょっとだけ、あったかくなった。
「……もし“いいな”って思ってくれたら、★とか押してくれると……うれしい」
わかってる。言った瞬間に、ちょっと照れくさくなった。
けど、それくらい、ひとつの反応が響くのだ。たったそれだけのことで、ページを閉じたあとも、しばらくにやにやしてしまうくらいには。
「あとね、もし気になる所があったら、コメントで教えてくれると助かる」
間違いでも、違和感でも、笑いどころでもいい。
自分の文章を“外から”見てくれる人がいるという事実は、何より心強かった。
「ということで――」
一呼吸。深呼吸。
「読んでくれて、ほんとにありがとう」
それは、ただの挨拶ではなくて。
たぶんいちばん伝えたかったこと。