こんにちは。「ようこそ実力至上主義のBasisへ」をお読みいただき、ありがとうございます。
本作は、SAP Basisエンジニアという、日本に数千人しかいないニッチな職種を主人公に据えた、1巻=1案件の連作中編シリーズです。現在カクヨムでは第1巻のみを公開しておりますが、本作は**全7巻構想**の物語として設計されており、本日はその全体像を、ネタバレを避けつつ予告編としてご紹介させてください。
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## シリーズの背骨
主人公・**平山京**(ひらやま けい、岡山県出身・東工大卒)は、就活で百一社全敗の末、唯一拾われた外資コンサル「アクスチュア」で配属ガチャを引かされた新卒です。**新人 → チームリード → サブアーキテクト → アーキテクト → リードアーキテクト**へと成長していく彼の約十六年間を、業界の技術トレンドの推移と重ねて描きます。
通底するモチーフは三つ。無口なメンター・**黒田透**の黒革A6ノートが象徴する「継承」、巻を追うごとに大物宿敵として浮上していく**九鬼隆司**との因縁、そして**平山京**の成長です。
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## 各巻予告
### 第1巻 ようこそ実力至上主義のBasisへ ── 先輩、ノートってどれを読めばいいんですか?
時代は2010年代前半、ECC 6.0 EHP5 黎明期。大手電機メーカー「パラソニック」のグローバルERP統一プロジェクト第一陣、グリーンフィールド新規導入を扱います。新卒工兵・平山が、本番投入直後の複合性能危機に放り込まれる第一案件です。
### 第2巻 ようこそ未踏のHANAへ ── 沈黙の師、初めて口を開いた
2012〜2013年、HANA 1.0 黎明期。京都の精密機器メーカー「ヤマザワ精機」へのHANAサイドカー新規導入PoCが舞台です。チームリード昇格、初の後輩持ち。無口な師・黒田が「初対面の新技術」と向き合う巻です。
### 第3巻 ようこそ国境なきSAPへ ── オフショアが燃えた夜、俺は、シンガポールにおった
2014〜2015年、Suite on HANA 初期。総合商社「三宝商事」のグローバルロールアウト案件。APAC新拠点の展開と、インドのオフショア活用を組み込んだ大型案件で、平山にとってはサブアーキテクト昇格内示の年でもあります。
### 第4巻(仮題:ようこそ過去の自分へ ── あの『明日』は、来なかったんやな)
2017〜2018年、S/4HANA 1709 黎明期、Brownfield 移行ブーム。**1巻のあの顧客が、形を変えて再び物語の中央に戻ってきます**。新人時代に「以降の対応に回す」と判断したものが、サブアーキとして判断する側に立った平山の前に戻ってくる巻です。
### 第5巻(仮題:ようこそBasisアーキテクトへ)
2020〜2021年、RISE with SAP 黎明期、COVID後のリモート定着期。化学プラント大手のRISE Private Cloud導入案件を扱います。「クラウド化でBasisは要らなくなるのではないか」という社内の声と、現場の実態との落差。**手を動かすBasisから、判断するBasisへ**というテーマの巻です。
### 第6巻(仮題:ようこそAI Basisへ)
2024〜2025年、S/4HANA クリーンコア、Joule、Generative AI Hub の時代。中堅メーカーのS/4HANA移行+クリーンコア+Joule導入案件。AIに渡せる仕事と、人間にしか渡せない判断との境界線を扱う巻です。
### 第7巻(タイトル未定)
2027〜2028年、ECC EOL、いわゆる「ECC 2027問題」の最終局面。最終巻として、業界そのものの終焉と再生、そして主人公が積み上げた十六年と、その先を描きます。
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## 通底するテーマ──「業界批評の4本柱」
本作はSAP/ERP業界への内側からの批評を、四本の柱で通底させています。**Big4の労働環境**、**SAPジャパンの壁**、**顧客の理不尽**、**Basisの悲哀**。各巻ごとに重みを変えながら、この四本柱は必ずどこかで顔を出します。技術描写は実在のtcode・パラメータ・メッセージIDを地の文に溶かし込む方式で、独立した解説コラムは置きません。
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## おわりに
執筆状況は、第1〜3巻ドラフト完成、第4巻執筆中、第5・6巻アウトライン確定、第7巻構想段階です。「仮題」「未定」の巻は本文確定までに変わり得る点、ご了承ください。
第1巻完結後、続巻も順次公開してまいります。SAP/Basis関係者の方も、業界外でお仕事ものを愛好される方も、最後までお付き合いいただければ幸いです。