あの日、私達の世界は終わった
ポテトは、小さな体を震わせながら、姉のミルクに身を寄せた。段ボール箱の中は、ひんやりと冷たく、外から聞こえる車の音や、人の話し声が、まるで遠い世界のことのように感じられた。
ミルク
「ねぇ、ポテト。寒いね……」
ポテト
「うん……お腹もすいた……」
ミルク
「誰か、助けてくれないかな……」
二匹は、震える体を寄せ合い、身を潜めた。すると、段ボール箱の蓋が、ゆっくりと開く。
そこに現れたのは、ごわごわとした、でも、とても温かそうな手。
その手が、優しく、ゆっくりと、ポテトの頭を撫でた。
ポテト
「(この手……なんだか、すごくあったかい……)」
ミルク
「(うん……お母さんの手みたい……)」
ポテト
「この人、きっと、優しい人だよ」
ミルク
「うん……そうだね。きっと、この人なら、大丈夫だ」
ミルク
「ねぇ、ポテト。もう、ここにいても仕方ないね」
ポテト
「うん……そうだね。今まで、誰も助けには来なかったから」
ミルク
「この人についていこう。きっと、幸せになれるよ」
ポテト
「うん! ぼくも、そう思う!」
ポテト
僕たちは、その日の夜、新しい家に連れて行ってもらった。新しいお家は、とても広くて、あったかかった。
ご主人は、僕たちにご飯をくれた。ご飯は、とっても美味しかった。お腹いっぱいになって、僕は、ミルク姉ちゃんと一緒に、ご主人の膝の上で眠った。
ご主人の膝の上は、お母さんの膝の上みたいに、あったかかった。
そして、僕たちは、初めて、ご主人に名前をもらった。
僕の名前は、ポテト。
ミルク姉ちゃんの名前は、ミルク。
ご主人は、僕たちのことを、優しく呼んでくれた。
ミルク
ポテトと私は、新しいご主人の家で、新しい生活を始めた。
ご主人は、朝、私たちのことを優しく撫でてくれた。
「おはよう、ポテト。おはよう、ミルク」
ご主人の声は、まるで、魔法のようだ。
私たちは、ご主人の声を聞くと、なんだか、元気が湧いてくる。
ポテト
僕たちは、毎日、ご主人と庭で遊んだ。ご主人の足元を、ミルク姉ちゃんと一緒に、走り回る。
「ワン!」
「ニャー!」
僕たちは、楽しかった。
この世界には、まだ、たくさんの楽しいことが待っている。
ご主人が、僕たちのことを、優しく見守ってくれている。
ミルク
そして、ある日、ご主人が、私たちのことを、家族だと呼んでくれた。
「お前たちは、俺の大切な家族だ」
その言葉を聞いた時、私たちは、涙が出そうになった。
もう、私たちは、一人じゃない。
ポテトと、ご主人と、一緒に生きていくんだ。
私は、ご主人の腕の中で、幸せな夢を見た。
ポテト
ご主人、ありがとう。
僕を、ミルク姉ちゃんを、見つけてくれて、ありがとう。
僕たちは、ずっと、ご主人と一緒にいるよ。
ポテトとミルクは、ご主人である黒川迅と出会い、新しい家族として、スローライフを歩み始めた。
まだ、幼い二匹には、この世界は、まだまだ知らないことばかりだ。
しかし、二匹は、ご主人の温かい手の中で、ゆっくりと、少しずつ、成長していく。
これは、ポテトとミルク、そして、ご主人である黒川迅の、温かい物語である。