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アウフヘーベンについての簡易的な理解

友達に創作術を聞かれて15ビートを教えたのですが、短編ではやり切ることができない可能性があるので、最も重要な部分だけを抑えれば良いと話したことがあります。
それがアウフヘーベン。15ビートの中にはアウフヘーベンの明記はないですが、15ビートをやったらアウフヘーベンも踏襲されます。ようは主人公の成長を物語の中にどうやって組み込むかって話です。主人公が成長しなければエンタメとして成り立たせにくいので、結構重要だと私は感じております。

でもまずアウフヘーベンってなにってなりますよね。
アウフヘーベンは別名弁証法、三段論法なんて呼ばれたりもします。
・テーゼ
・アンチテーゼ
・ジンテーゼ
の三つのテーゼからなります。
テーゼは初めから持っているもので、アンチテーゼはテーゼの否定系。ジンテーゼはテーゼを肯定しつつもしかしアンチテーゼを否定するのではなく考慮したうえで辿り着く最終的な回答となります。
主人公はまず明確なテーゼを持っている必要があり、それに対してアンチテーゼという壁にぶつかり、それを乗り越えることでジンテーゼに辿り着く。辿り着いたことで、主人公はスタート時に不足していたものを補うことができるというものです。
これさえやっておけば、エンタメの形はできる。というのが私の私論です。

しかしながら、具体例がないとよくわからないと思うので、下記に具体例を記します。

『例題1:個性』
テーゼ:個性があることは良いことである。
アンチテーゼ:人に嫌われる個性はない方が良い。
ジンテーゼ:個性は相性であり良し悪しではない。(嫌う人もいればそれを良いと言ってくれる人もいる)

『例題2:好き』
テーゼ:Aが好き。Aに『好かれたい』と思っている。
アンチテーゼ:Aが振り向いてくれない。相談していたBもとても素敵。気持ちが揺れる。『好かれないのなら、意味がない』。
ジンテーゼ:Bの悪い面、或いはAの良い面をもう一度見ることで、自分が本当に好きなのはAであると気付く。好かれなくても、『好きでいたい』と思う。

『例題3:先輩のために僕、男の娘になっちゃいました!』
テーゼ:先輩を幸せにするためには悪い彼女と別れさせる必要がある。あくまでも先輩のため。
アンチテーゼ:別れたらショックで先輩が寝込んでしまった。先輩を思うこの気持ちはなんだろう。
ジンテーゼ:僕が先輩を幸せにしてあげればいい。僕は先輩のことが好きだ。

本来のアウフヘーベンとは使い方が違うかもしれませんが、エンタメを作るうえで『A』⇒『AではなくB』⇒『Bを踏まえたうえでのA=A’』というロジックはとても有効性が高いと思っています。
エンタメの短編を創りたいけれど、15ビートじゃ長すぎて当てはまらないし、起承転結に当てはめてみてもなにか物足りないと感じている方は、参考にしてみてください。

2件のコメント

  • とてもわかりやすく勉強になりました。ありがとうございます!
  • ああたはじめさん
    コメントありがとうございます!

    わかっていただけて良かったです。質問にちゃんと答えられていたのか、不安だったので。
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