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三条 解由 (さんじょう ときよし)

  • @sanjyo_tokiyoshi
  • 2026年2月10日に登録
  • 現代ファンタジー
sanjyotokiyoshi
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  • 1日前

    【深掘り】北極星を神格化した「妙見信仰」と『北辰よ、忘るるなかれ -血紋の調律者-』

    今回は、本作の根幹にある「妙見信仰」について、少しだけお話ししようと思います。 学術的に見る妙見信仰、動かぬ星への帰依 妙見信仰とは、一言で言えば「北極星(北辰)と北斗七星」を神格化した信仰です。 古来、星々は天を巡りますが、北極星だけは常に同じ場所に留まり、全天の中心として輝き続けます。その「動かぬ様」から、宇宙の摂理を司る最高神、あるいは旅人の道標(北辰妙見菩薩)として崇められてきました。 特に本作の舞台とも縁が深い、関東の覇者・千葉氏は、この妙見菩薩を武運の守護神として篤く信仰していました。湊が持つ「月星紋」は、まさにその信仰の象徴。三日月の中に星を抱くデザインは、宇宙のエネルギーそのものを図案化したものと言われています。 モチーフへの落とし込み、なぜ湊は「調律者」なのか この「不動の中心」という概念を、本作では「事象を確定させる力」として再解釈しました。 葛葉 湊(北極星):あらゆる可能性が揺らぐ中で、唯一「正しい解」を指し示す不動の座標。 神代 暦(観測者):その座標を見つけ出し、ピントを合わせるレンズ。 妙見信仰における「北極星が中心にあり、北斗七星がそれを取り巻いて守護する」という構造は、湊と御影(北斗第一星・貪狼)、そして暦たちの関係性にそのまま反映されています。 物語における「家紋」の意味 本作に登場する家紋は、単なるデザインではなく、その一族が歴史の中で受け継いできた「祈りと業(ごう)の結晶」です。 湊が白亜のハンカチを広げ、月星紋を顕現させる時、それは千年前から続く「星の運行を正す」という役割を現代に再現している瞬間でもあります。 この信仰の対極に位置する「七曜会」が、東京の星の配置を強引に書き換えようとしています。 「不動の北辰」である湊は、失われゆく記憶の中で、最後まで自分自身を繋ぎ止められるのか。 学術的な重みと、現代ファンタジーとしてのケレン味。その融合を楽しんでいただければ幸いです。
  • 3日前

    エピグラフ紹介③

    ——丸に隅立四つ目(まるにすみたてよつめ)  丸に隅立四つ目。  円の中に菱形を四つ配した幾何学紋。佐々木氏をはじめとする近江源氏の系譜に連なり、「目」の字が示す通り、もとは目結(めゆい)——鹿子絞りの模様に由来する。布を糸で括り、染料に浸し、括った箇所だけが白く残る。つまりこの紋は、「染まらなかった部分」の形なのだ。  周囲が変色してもなお残る白。それは純潔とも、頑迷とも読める。  ——古い屋敷の奥で、染まることを拒んだ魂が、百年の沈黙を破って咆哮する。
  • 3日前

    エピグラフ紹介②

    ——二葉葵(ふたばあおい)  二葉葵。  ハート形の葉が二枚、茎を挟んで左右に広がる優美な意匠。賀茂神社の神紋として知られ、徳川家が「三つ葉葵」に転じたことで天下に轟いた、植物紋の代表格である。  葵はもともと「あふひ」——「逢う日」に通じる。再会と神縁を祈る、祝いの草だ。花言葉もまた「繊細」「愛の絆」と穏やかなものが並ぶ。  だが、雨に打たれた葵の葉は重く垂れ下がり、まるで何かを堪えるように地を向く。  ——その夜、神楽坂に降る雨は、再会を寿ぐものではなかった。
  • 3日前

    エピグラフ紹介①

    ——月星(つきぼし)  月星。  三日月の懐に一つの星を抱く意匠。千葉氏の流れを汲む家紋であり、北辰妙見信仰——すなわち北極星への帰依を象徴する。  月は満ち欠けを繰り返し、星は季節ごとに天を巡る。だが北辰のみは動かない。あらゆる星がその周囲を廻り、あらゆる旅人がその光を頼りに帰路を探す。  この紋を掲げる者は、導く者であると同時に、その場を離れることを許されない者でもある。  ——七年の空白を経て、北辰が帰還する。
  • 5日前

    【キャラ設定公開】湊先生のコートと、暦のスニーカー

    本編では書ききれない、二人のファッション設定を少しだけ公開します。 ■葛葉 湊(30代・非常勤講師) テーマは「脱力した理知」。 某メゾンブランドのシンプルなステンカラーコートを、あえて無造作に羽織っています。 コートの下には、繊細な色だしやシルエットの美しさが特徴の、日本ブランドのシャツやニット、パンツを着ています。 どれもブランドのロゴを主張しないが、その上質な素材感と、計算された「隙」のあるシルエットが、彼の育ちの良さを無言のうちに語ります。 銀縁眼鏡の奥は常に冷静ですが、実は靴下だけちょっと可愛い柄だったりするといいな……という妄想設定も。 ■神代 暦(20歳・女子大生) 動きやすさ重視の「アクティブ・フェミニン」。 マウンテンパーカーにロングスカート。 カメラを持って走り回るので、足元はハイテクスニーカーです。 神代 暦のファッション・バイブル:『機能的モード』 ときに戦いに巻き込まれる彼女の日常には「機動力」と、神社の娘としての品や女性らしさを保つ「構築的な美」の融合があるといいなと。 高価な一点物を、機能的な日常着でカジュアルダウンする「今の東京の大学生」らしいバランス感覚。 コーディネート具体例 ① 雨と戦闘の日の「ゴープコア・ミックス」 アウター: THE NORTH FACE(マウンテンライトジャケット等)。 色はニュートラルな「ケルプタン」や「ユーティリティブラウン」。黒を選ばないことで、湊(黒・紺が多い)と並んだ時に画面が暗くなりすぎないようにする。 ボトム: PLEATS PLEASE ISSEY MIYAKE(ロングスカート)。 雨に濡れてもすぐ乾き、走るとアコーディオンのように美しく広がる。動きやすさと「不思議なシルエット」を両立。 シューズ: Salomon や HOKA ONE ONE のゴツめのテック系スニーカー。 ② キャンパスと調査の日の「ハイブリッド・シャツ」 トップス: sacai(バックプリーツシャツや、ニットとシャツのドッキング)。 前から見ると普通の優等生だが、振り返ると背中が大きく開いていたり、異素材が組み合わさっていたりする。「二面性」の暗喩。 ボトム: UNIQLO : C(ジャージースラックスやシフォンプリーツスカート)。 クレア・ワイト・ケラーのデザインは動きがありつつエレガントなので、Sacaiの強いデザインをうまく中和させる。 バッグ: MM6 のジャパニーズバッグ(メッシュ素材)などをラフに持つ。 などなど、妄想はつきません。 凸凹コンビの二人が並んで歩く神楽坂の風景を想像していただけると嬉しいです!
  • 2月15日

    【設定語り】「夜に口笛を吹いてはいけない」本当の理由 ――迷信という名の取扱説明書

    こんにちは、三条です。 今日は、本作の主人公・葛葉湊の本職である「民俗学」の視点から、物語の設定に深く関わる話をひとつ。 皆さんは子供の頃、「夜に口笛を吹くと蛇が出る」と叱られたことはありませんか? あるいは、「霊柩車を見たら親指を隠せ」と言われたことは? これらは現代では「迷信」として片付けられていますが、本作の世界では、これらはすべて「生存のためのシステム・ルール」として扱われます。 ■夜の口笛は「発信」である なぜ、夜に口笛はいけないのか。 湊の講義風に解説するなら、それは「セキュリティの甘い回線を開く行為だから」です。 口笛の高周波は、静寂な夜には驚くほど遠くまで届きます。 かつて、夜は人間のものではなく、闇(彼岸)の領域でした。そこで不用意に音を出すことは、暗闇に潜む「人ならざるもの」に対して、「私はここにいます」と位置情報を発信することと同義です。 「蛇」や「泥棒」というのは、子供に分かりやすくするための比喩であり、本質は「招かれざる客(怪異)」を指しています。 ■親指を隠すのは「絶縁」である 霊柩車(死の穢れ)とすれ違う時に親指を隠す動作。 これは、日本古来の身体技法であり、簡単な「結界」の構築です。 親指は「親指(おやゆび)」と書く通り、祖先や親、そして自身の霊的なルーツと繋がる端子だと考えられています。 その親指を掌の中に握り込むことで、外部との回路を物理的に遮断(絶縁)し、死の穢れが自分や肉親に感染するのを防ぐ。 つまり、一種の「防御シールド展開」のコマンドなのです。 ■湊の戦い方 本作の主人公・湊は、派手な魔法使いではありません。 彼は学者として、こうした「世界に隠された古いルール」を誰よりも熟知しています。 ・なぜ、その場所に石が置かれているのか? ・なぜ、その神社は北を向いているのか? そうした「意味」を解き明かし、儀式の手順を逆手に取ることで、強大な敵の「権能」を無力化する。 それが「調律者」の戦い方です。 もし日常の中で「奇妙なルール」や「言い伝え」に出会ったら、少し立ち止まって考えてみてください。 それは、先人たちが残した「怪異に対する回避マニュアル」なのかもしれません。 それでは、また次回の更新で。
  • 2月14日

    【雑記】円と線だけで宇宙を描く ――家紋という「最強のインターフェース」の話

    こんにちは、三条です。 今日は少し視点を変えて、本作の重要アイテムである「家紋」のデザインについて語らせてください。 皆さんは、ご自身の「家紋」をご存知ですか? 実は、日本の家紋(Family Crest)は、世界的に見ても「コンパスと定規だけで描ける、究極のミニマル・デザイン」だと評価されています。 植物や動物、天体といった複雑な自然界のモチーフを、極限まで抽象化し、円と直線だけで構成された幾何学的なシンボルへと昇華させる。 この「省略の美学」は、日本人が古くから持っていた素晴らしい感性です。 ■なぜ『北辰・調律者』は家紋で戦うのか? 本作で、主人公の湊たちが家紋を使って異能(権能)を行使するのは、単なる「和風ファンタジーだから」という理由だけではありません。 家紋のデザインそのものが、エネルギーを効率よく流すための「完成された霊的回路」に見えるからです。 無駄な線が一切なく、計算され尽くした円の重なり。 それはまるで、魔法陣や現代の電子回路(プリント基板)のように、命令を世界に伝えるための「完璧な形」をしていると思いませんか? ■「月星紋」の美学 主人公・湊の「月星紋(つきぼし)」を見てみましょう。 大きな円(月)と、小さな円(星)。たったそれだけです。 しかし、この究極にシンプルな図形の中に、「夜空」「宇宙」「引力」といった概念がすべて詰め込まれています。 本作の設定では、この洗練されたデザインこそが重要になります。 複雑な祝詞を長々と奏上しなくとも、この「月星紋」という「ノイズのない純粋な命令式」をハンカチやスマホ画面に表示するだけで、世界に干渉できる。 それが、現代の調律者・葛葉湊のスマートなスタイルです。 逆に、ヒロイン・暦の「変わり九曜」や、敵対する七曜会の家紋などは、もう少し複雑な意匠を持っています。 それぞれの紋が持つ「線の意味」や「形の力」を想像しながら読んでいただくと、バトルの描写がより立体的に見えてくるかもしれません。 街中で、神社の屋根や、老舗のお店の暖簾を見かけたら、ぜひその「デザイン」に注目してみてください。 そこには、数百年前のデザイナーたちが込めた、驚くべき「異能(権能)」のヒントが隠されている……かもしれません。 それでは、また次回の更新で。
  • 2月13日

    【設定裏話】なぜ湊の武器は「麻のハンカチ」なのか? ——重力を操るインテリジェンス

    こんにちは、三条です。 今日は、主人公・葛葉湊が愛用しているアイテム『白亜の麻のハンカチ』に込めた、ちょっとしたこだわりの話をさせてください。 物語の中で、湊は戦闘時(調律時)に必ずこのハンカチを取り出します。 なぜ、剣や銃ではなく、また普通の綿のハンカチでもなく、「麻(リネン)」なのか。そこには、湊という男のキャラクター性と、この作品の異能設定へのこだわりを込めました。 「麻」に宿るインテリジェンスと神性 まず、湊は大学の非常勤講師として教壇に立つ民俗学者です。彼は知っています。古来より日本において、麻(大麻)は「穢れを祓う神聖な繊維」として神事に使われてきたことを。 絹のような派手な光沢はなく、綿ほど日常的すぎない。使い込むほどに馴染み、しかしアイロンを掛けなければすぐに皺になる「麻」。 その「手間のかかる素材」を、あえて常に白く、パリッと手入れして持ち歩く。 そこに、湊の「学者としての知識への敬意」と、一見脱力しているようでいて実は細部を疎かにしない「隠れた几帳面さ(インテリジェンス)」を表現しました。 「ふわり」と舞う布、「ズシリ」と落ちる重力 そして最大の理由は、「ギャップ」です。 湊の持つ家紋『月星紋(つきぼし)』の権能は、北斗七星の重力を操るという、極めて物理的で重厚な力です。 もしこれを、重厚な杖や大剣で振るっていたら、そのままで面白みがありません。 ・視覚的には:白いハンカチがふわり、と優しく風に舞う。 ・現象としては:数トンの重圧が敵を地面に縫い留める。 この「最も軽い動作で、最も重い事象を引き起こす」という対比こそが、調律者である湊の演出です。 湊の「柔らかさ」の象徴として 湊は決してコミュニケーション能力が高いタイプではありませんが、周囲への接し方は常に柔らかく、理性的です。 「重力」という、ともすればすべてを押し潰しかねない強大な力を、直接手で触れて行使するのではなく、一枚の「布」という緩衝材を通して世界に触れる。 それは、彼の「優しさ」と、対象を傷つけすぎずに場を鎮めようとする「配慮」の表れでもあります。 物理法則を無視するような重力を、ひらひらと舞うハンカチ一枚で涼しい顔をして御する。 そんな葛葉湊の「静かなる強さ」を、このアイテムから感じ取っていただければ幸いです。
  • 2月12日

    【新連載】記憶を代償に戦う、民俗学ミステリー『北辰よ、忘るるなかれ』を公開しました

    はじめまして、三条 解由(さんじょう ときよし)です。 本日より、新作現代ファンタジー『北辰よ、忘るるなかれ -血紋の調律者-』の連載を開始いたしました。 舞台は東京、神楽坂。 古来より伝わる「家紋」に宿る力を使い、都市の歪みを正す民俗学者・葛葉湊(くずは みなと)の物語です。 彼は力を行使するたび、代償として「自らの記憶」を失っていきます。 静かな路地裏、ヴィンテージマンション、そして白猫。 派手な魔法はありませんが、切なく、そして少し知的なミステリーがお好きな方に届けば幸いです。 写真は、物語の鍵となる「月星(つきぼし)紋のハンカチ」と、主人公の相棒である神獣・御影(みかげ)のイメージです。 この紋様が、物語でどう関わってくるのか……ぜひ本編で見届けてください。 ▼小説本編はこちら https://kakuyomu.jp/works/822139844980245333 応援、フォロー、★評価などいただけると執筆の励みになります。 どうぞよろしくお願いいたします。