https://kakuyomu.jp/works/2912051596867479402 新シリーズ『空想冒険小説 闇都キネマトグラフ』を開始しました。
この小説は、とにかく楽しいものを、ラクに気長に続けよう、というコンセプトです。
先日、純文学系の公募新人賞に挑戦してみて、あらためて自分がやりたいのは「娯楽」なのだと痛感した次第で…。
もともと、『ドラえもん』や『ウルトラマン』のように、一話が独立して完結するオムニバスシリーズをやりたいと考えていました。
SFものを前提にあれこれ企画を考えたもののしっくり来ず、どうしたものかと思案していた折、ふとひらめいたのが今回のフォーマットとなります。
少しでも多くの方にご興味をもっていただけるよう、雑駁ですがこの企画の趣旨を記しておきたいと思います。
①舞台装置としての歴史リアリティ
これまでいくつか小説を書いてみて、自分がいちばん出しやすい味はやはり歴史関係だと分かりました。そこで、歴史のディティールを単なる記号に終わらせず、物語に有機的に組み込むというのをまずは今作でもめざしたいと考えています。
時代はいろいろと迷いましたが、自分の好きな言葉づかいが楽しめる時代であること、敗戦と占領という日本史上有数の混乱期であること、特に旧軍・GHQ・闇市といった象徴的な舞台装置が縦横に使えること、文献や写真資料が多く考証しやすいこと、といった点から、昭和23年に設定しました。
あと、じつはつい先日たまたまた読んだSF小説『マイナス・ゼロ』(広瀬正)がめちゃくちゃ面白くて、それに触発されたというのも大きいです。特にヒロインをスター女優にしたのは、明らかに同作の影響です(笑)
②映画賛歌
私はわりと映画が好きなので、その要素を存分に盛り込みたいと考えています。
一話ごとにお題の名作映画を一本決め、そのプロットをアレンジして物語にします。ただのパロディや露骨なパスティーシュでは芸がないので、基本的には換骨奪胎を意識して元ネタなしでも話をちゃんと成立させるべく頑張ります。それでいて読んでいただいた方に「あ、今回はアレだな」という、謎解き的な楽しみを付加できればなと。第一話「消え失せた男」はまあ、題名といいプロットといい、やや露骨かもしれませんが…。
それからヒロインを東宝の若手女優という設定にしたので、日本映画黄金期の楽屋もの要素もどんどん入れていきます。学生のころ、昭和20~40年代の東宝映画を観まくっていた時期があるので、そういった意味でも自分の「好き」を詰め込みます。
なお、主人公は二人とも、実在の俳優をモデルにしています。また特にヒロインの造形や東宝映画の舞台裏については、高峰秀子のエッセイ『わたしの渡世日記』が相当程度タネ本になっています。
③「都市小説」として
私は地方出身ですが、学生時代以来、基本的には東京で生活してきました。
東京という街が、私は好きです。これまでの小説でも、東京の名所をかなり意識的に描写してきましたが、今作でもそれは前面に出したいと思っています。
もちろん、地方、はたまた海外もいずれは扱いたいですね。ヒロインを女優にしたので、そこは無限大です(笑)
④ジャンルの闇鍋
タイトルの「闇」は、占領期の闇であり、闇市の闇であり、そして闇鍋の闇でもあります。つまり、何でもアリのごった煮ジャンル。
正統派推理ミステリー、アクションスリラー、社会派サスペンス、伝奇ホラー、怪獣怪人宇宙人まで、とにかく遊び倒したい。それができるフォーマットを作ったつもりです。
一話短編といいつつ、悪の組織や巨大な陰謀など、全体を貫く背骨は形にする予定。あと、恋愛というよりラブコメ要素は入ってくるだろうなと。正直まだぜんぜん決めていませんが、楽しみですね。
重ねてになりますが、気負わず長く続けていきたいので、一話あたりも分量も基本的には1万字程度、書きやすく読みやすいサイズに収めるつもりです。
よろしければ、ひきつづきおつきあいいただけると嬉しいです。