語り道化師の完結の際にも語らせていただきましたが、このぱんどらも当時高校2年生の時に紡ぎ出したオリジナル小説でした。
当時は授業中にルーズリーフにコソコソと書き連ね、休み時間に友達が読んで感想をくれる、その時間を私自身とても楽しんでいました。
しかし、途中で他の作品の設定を思いつき、そちらに浮気をしてしまった。そして気の赴くままに4作品を書き連ね、気づけば高校卒業を機に執筆から遠のきました。それにより未完のまま長い時間放置されてしまうことになります。
ルーズリーフから携帯にポチポチと文字は移していましたが、詳しい設定も結末も忘れた状態で、ずっとスマホのメモ帳の奥深くに眠っていました。
ある日、現在連載している3作品が綴られたルーズリーフを偶然発見し、もう一度物語を紡ぎなおしてみたいと思いました。
私はこれまで、一度も物語を完結させたことがありませんでした。だからこそ、これらの作品を発見した時に「完結させてあげたい」と強く思ったのです。
ですが、読んでくれる人がいないと、また途中で書くのをやめてしまうかもしれない。高校時代の経験から、そんな不安もありました。
しかし、読んでくださる貴方がいた。それにより私は大好きなキャラクターたちを第一部という形で一つの区切りまで連れて行ってあげることができました。
でも御影島にはまだまだ魅力的なキャラクターがたくさん住んでいます。そしてまだ謎も残っています。なのでまだまだ付き合ってくださると嬉しいです。
『ぱんどら』の裏話
元々脳内に住んでいた吹雪のキャラを出したい。でも吹雪は万能過ぎて主役にしたら物語が続かない。そんなことから生まれたのが当夜と詩織でした。
また授業中に漠然と治外法権の島とか面白そうと思いつき、たまたま教科書の注釈にあった御影石から御影島という名前にしたことは覚えています。
しかし、10年以上も前の話。張られた伏線は覚えていないものもあります。
その一つにシージャック事件の時の「オッドアイの男」と「翼が見た男」の2つがありました。スマホに移しながら思いました。これ何?と。
公開前です。削ろうと思えば削れます。しかしそれは、過去の自分に申し訳ない。そう思い、どうするか考えた結果、勝手に生まれてきてくれたのが風見刑事とその弟の零です。
そして気づけば昔から居たかのように物語の中心にいて驚いています。
風見刑事の便利さと翼との掛け合いはこの1ヶ月で本当に生まれたのか?と自分でも驚くばかりです。
他にも、当初は当夜達が能力者の存在を知るのはもっと先だと思っていました。しかし翼のまさかの盗聴器で秘密がバレてしまい、正直頭を抱えました。
でも結果的に、それで良かったと思います。
当夜と詩織、第一部はそのおかげでこの2人の成長を描くことが出来ました。
第二部は当夜から蒼にカメラの視点が変わります。御影島を別方向からも覗いて頂けたら幸いです。
元々御影島で生活していた一般人(?)と彼女を取り巻く能力者の日常。第一部で解決していない"サーカス"の問題等を疑似家族や絆を通して描いていきたいと思っています。
御影島での10年以上の長い旅が一つの区切りに辿り着きました。しかし、まだまだ旅は続きます。
少しでも彼らの日常に興味を持っていただければ幸いです。
見守り、読んでくださった貴方へ、最大級の感謝を。
2026.8.9 星川宙