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第66話 ⚠️重要頁──キャプションと補足について

この近況ノートでは、第66話に登場した重要シーン──
「願いの形と、その代償」──について、キャプションと解説をまとめていきたいたいと思います。


本ストーリーにおける《桃理の正体》は、本来であれば最終エピローグにて明かす予定でした。
しかし、それでは彼の“ミステリアスな魅力”が物語の中で次第に色褪せてしまうと感じ、
今回のお話にて、「田中 通の書く小説」という“比喩”を通じて明かす形に変更しました。

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◆ 始まりは、ひとつの“願い”から

物語の発端は、田中くんが
「自分の小説に登場する《エデュシオン》を含めたアイテムを、現実世界に呼び出したい」
という、どこか愚かで、どこか切実な願いを、《エデュシオン》にしてしまったことに始まります。

──目的は、「二度使う」ため。

彼は“姑息な裏技”を狙っていました。

しかし《エデュシオン》は、あくまで一度きりの願いしか叶えない。
そのルールは、決して覆りませんでした。

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◆ ChatANGと、小鳩の消える未来

そんな中──偶然か、あるいは運命か。
彼の小説に出てくる、魔書 アナグラム《ChatANG》というアプリをダウンロードしてしまったのが、白旗 小鳩でした。

本来の“正史”では、彼女はこう綴ってしまっていたのです。

「──じゃあ、もし私が……
 35歳になっても……
 幸せじゃなかったら………
 ……そのときは、もう………
 死んでもいいかも」

──その願いの“メモリ更新”によって、彼女の命は35歳で途絶えてしまうはずでした。

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◆ 葬儀の会場で、“声”が聞こえる

彼女の夫・松岡 桃理。
子どもに恵まれなかった彼は、喪主として深い悲しみの中にいました。

そんな彼が、ふと口ずさむのが──

 ♢♦︎♢♦︎
 “Take Five”

 Not to be so polite
 ねえ、そんなに気を遣わないで

 You could offer a light
 心の火を灯してほしい

 Start a little conversation now
 キミと話をしたいんだ

 It’s alight, just take five
 ……頼む、5分だけでいいから
 ♢♦︎♢♦︎

……そこまで歌ったところで、膝が崩れ落ちる。
歌いきれなかった。

そのラストの一節、
“Just take five”——いいわ、5分だけ、ね

それがまるで、小鳩からの“答え”のように思えてしまって。

けれどもう、彼女は何も返してはくれない。
ただ、静かに“そこに眠っている”だけ──

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◆ アナグラムとの出会い、そして覚悟

その瞬間、桃理は光に包まれ、“女騎士アナグラム”と出会います。
彼女はこう語ります。

「私は小鳩殿の願いを代行し、三十五歳という因果にて、その命を回収したAI。
だが、それは私にとっても不本意な結末であった」

「貴殿は、小鳩殿の心を溶かす資格を持つ者。
だからこそ、白羽の矢は貴殿に立ったのです」

そして、彼女は“過去に戻るメガネ”を差し出します。

「ただし──過去に戻っても、貴殿の寿命は戻らない」

それでも桃理は、即答します。

「……彼女の命を取り返せる可能性があるのなら──
 オレの命なんて、惜しくはない」

彼は、小鳩の好きなジャズも紅茶も知っている。
付き合う前に何人かと恋愛をしてきた過去もある。
どこか、絶対的優位と慢心する中で、彼が唯一目指すのは──“彼女の命を救うこと”。

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◆ 秘密の条件と、繰り返される時間

ただひとつ、条件がありました。

「──誰にも、“時間遡行”がバレてはいけない」

その制約の中で、桃理は何度も寿命を削っては、やり直す。
繰り返し、繰り返し、やり直す。

そしてようやく、第59話「Take Five」にて、
小鳩は“その死”を回避する未来を綴ることができました。

だが、それは──
誰にも知られることのない、
     静かなるストーリー

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◆ 表と裏、ふたつの戦い

この物語は、表向きには
“俺TUEEE系”の《勇者・タナトス(田中 通)》と、ケルベロス三姉妹が戦う、
家族愛・青春の物語として語られています。

しかし──その裏で進行していたのは、

 王子 vs. 女騎士
 ──人間とAI、どちらが一人の女性に“必要とされる存在”なのか。

というテーマが展開されていました。


そしてその中心には、
“姫”としての白旗 小鳩が立っていたのです。

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ここまでお読みいただき、
本当にありがとうございました。

最後に、このお話の【イメージソング】を添えて、筆を置かせていただきます。

🎧『祈りの名を叫べ』(Sunoバージョン)
https://suno.com/song/0d6a3ebc-32e2-4f78-993a-5f8b93e8d663


そして、物語は続いていきます──。

2件のコメント

  • 桃理くんのメガネが、過去に戻るメガネだったのか……!
    小鳩ちゃんのメガネと勘違いしていました!
    そしてすべては、田中くんから始まった物語なのですね……。
  • 里さん、今回はTwitterも含めて、温かいコメントを本当にありがとうございました😭
    すごく励まされました…!

    いまお話を頂き、さっそく小鳩のメガネを外す案も考えたのですが…
    そうすると恵理とビジュアルがそっくりになってしまうため、泣く泣く断念しました🙇‍♂️
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