現在、執筆中の愚作がいくつかあるのですが、どうにもこうにも筆が進まずじまいです。そこで、なんというか、ここで発散しておきたいというか、そんなこんなな理由で一つの小説の一部分をここに掲載させていただきます。(この筆の遅さを俗に、「ハンターハンターする」と呼びます。)
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『もうすぐつく!』
北口を出ながらメッセージを打ち、僕は久しぶりの全力疾走をしていた。
マップアプリの案内を頼りに全力疾走には向かない革靴でアスファルトを蹴る。
緑、白、赤を全面に出した明らかにイタリアンな看板が近づく。走っていた足を緩め、入口に近づく。スリット窓越しに店内を見ると、見慣れた金髪の襟足がある。
席に向かうと忠犬のように金髪が振り返る。
「大遅刻!!」
どう考えても怒っているようには見えない仕草に安心する。
「ごめん、長引いちゃって」
僕は今になってあふれ出てきた汗を拭いながら言う。
白ワインにレバーペーストをあてながら僕らはいつも他愛もない会話を交わす。
「今日は何してたの?」
「今日はね、午前中はバイト行って、午後から稽古だった。」
レバーペーストとフランスパンを合わせて口に頬張りながら話す。こんなところさえ愛おしい。
「湊くんは?今日はどうだった?」
白ワインを一口流し込み、僕はため息交じりに口を開く。
「今日はさー、至急で対処しないといけないことがあってさー、、、ほんと人事って面倒くさい。」
他愛もない愚痴や興味、おもしろかったこととか僕らの会話はいつもこんなもんだ。
店内も大分静かになって、ワインのボトルももうとっくの昔に底をついていた。
会計を済ませ、店を出ると7月の風が吹いている。心地よいと感じるのは風のせいではないだろう。今僕の方に寄りかかっている温もりが僕に心の安寧をくれているに違いない。
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最後まで読んでいただきありがとうございます。
完成を楽しみにしていただけると幸いです。