大好きだった靴
思春期に一番大好きだった靴
いつも履いていたくて
ボロボロになっても履きたくて
お気に入りの洋服を着ても
新しいバックを持っても
古びたその靴を履いていたかった
その靴好きね、と言われたら
なんだか気づかれたくなくて、別に、と答えた
その靴をはいていたいのに
その靴が私の生活からなくなるのが怖くて
二番目に好きな靴を履いた
いつしか卒業して
遠く離れた街で一人暮らしをして
それでもなぜか
似た靴を見つけると
胸がキュンと締め付けられて
すぐにあの頃の笑顔ではしゃぐ私を思い出す
切ない選択を思い出す
あの靴は
好きだと伝えられなかった
一番大好きな友達だったキミ
新しくお気に入りの靴ができて
その靴がいつもそばにあっても
ふとした時に思い出す
君は私のことどう思ってましたか?
淡くて切ない
そんな大切な靴が
心には今もこれからも
きっと消えない