本作は長編のため、章ごとにあらすじをまとめています。
物語の流れを辿る一助として、ご覧いただければ幸いです。
【第6章まとめ|神のいる日常/壊れて、近づく】
王太子領クワルノーでの暮らしは、少しずつ日常の形を取り始める。フィーラは絵本を読み、朝の散歩をし、子供たちと遊び、刺繍を習い、人の営みの中にある小さな温度を覚えていく。
一方で、エルドウルフは急速に発展するクワルノーを動かしていた。井戸、水路、城壁、港、商業、鉱脈の調査。腹心たちと共に新しい街の骨格を整えながら、彼はここを一つの領地ではなく、いずれ国の中心とする覚悟をすでに持っていた。
フィーラもまた、ただ守られるだけではなく、誰かの役に立ちたいと願い始める。空からの測量、鉱脈の手がかり、刺繍の練習。けれど神の力は、人の暮らしにとってあまりにも早く、強すぎるものでもあった。エルドウルフはその力を必要としながらも、当然のものにはしないと決める。
やがて、二人は約束していた一日の休日を迎える。ネルマの市場では、色、音、匂い、手仕事に満ちた街を歩き、フィーラは針結びや刺繍布を選ぶ。王都リノンでは本を買い、帰りの空で、前夜に起きた暴走の理由が明かされる。
フィーラは本来、大勢の命の巡りから力を得る存在だった。だが、その理はエルドウルフ一人へと結び直されている。だからこそ、彼の血は彼女にとって重すぎた。エルドウルフは彼女を責めず、ただ「もうするな」と告げる。
休日の終わり、二人は整えられた部屋へ帰る。髪を洗い、本を読み、眠る。大きな事件のあとに残ったのは、壊れた寝室ではなく、少し近づいた距離と、日常の中に宿る静かな温度だった。
神は、人の世界を知り始める。
王太子は、その神と共に生きるため、
力の使い方と守り方を選び直していく。
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※本編は第1話から読むことをおすすめします。
時間がない方は本まとめからでも内容を把握できますが、
細かな心情や関係性はぜひ本編でお楽しみください。
カクヨム
第一章第1話〜剣を抱いて寝る王太子〜コチラから↓
https://kakuyomu.jp/works/822139843476473064/episodes/822139843476904824
第二章第11話 〜静かな帰路〜コチラから↓
https://kakuyomu.jp/works/822139843476473064/episodes/822139845244348825
第三章第15話 〜英雄の帰還〜コチラから↓
https://kakuyomu.jp/works/822139843476473064/episodes/822139846195700315
第四章第20話〜王太子領、始動〜コチラから↓
https://kakuyomu.jp/works/822139843476473064/episodes/2912051595796164793
第五章第30話〜白い花は石の山へ向かう〜コチラから↓
https://kakuyomu.jp/works/822139843476473064/episodes/2912051598046288954
第六章第35話〜皆の明日〜コチラから↓
https://kakuyomu.jp/works/822139843476473064/episodes/2912051599507756329