正直、これを公開するかは迷った。
なぜなら、自分の弱さを曝け出すことになるから。それに、27回も不合格になっているなんて、普通に考えて戦略ミスの能無しだから。
でも、これを公開したいとも思った。しなければ、ずっと嘘をついているような気分だった。これから、笑って過ごせる気がしなかった。
はっきり言うが、僕は阿呆だ。殊受験においては、誰がどう見てもそうだ。そして、それを今でも引きずっているのが、最大の愚行だ。
みんな忘れていく。僕より壮絶な体験をした人らも、「受験だけが全てじゃない」って先へ進んでいく。だが、僕はそこまで大人になれない。もっといえば、大人になることで失敗した自分を正当化するのが嫌だ。
まるで本気じゃなかったみたいに、過去の自分を殺すのが嫌だ。もちろん、どうせ僕も忘れる。歳をとって、なんなら死んだら全部真っ白に帰る。なら、どうでもいい。
とは、割り切れない。
拗らせているって? そう、拗らせている。それは認める。認めるというか、弁解のしようがない。
僕はしつこい。しつこすぎて、人生が歪んでしまうほどにしつこい。でも、それでいいと思っている。綺麗さっぱり新しいステージに行って仕舞えば、どれだけ楽だろうか。そう考える夜もある。いや毎晩だ。
多くの人は、そう自分に言い聞かせていく。それが美徳かのように世間は語る。
いや、そうじゃないだろ。
忘れちゃいけないだろ。
少なくとも、僕は忘れてしまいたいなど思わない。むしろ、この闇は十字架だ。一生取り払えない類の。
見ていてほしい、僕を。
必ず、この失敗を糧にする。これがなければ、八影霞は存在しなかった、とまで言わせてみせる。
ー視界は霞んでも、表情までは霞むなー