• ミステリー
  • ホラー

人生の進捗

ご無沙汰、久しぶり、しばらくぶり等々、長い期間が空いての再会を表す言葉は多々ありますが、今回の期間の開きようはそれらの言葉を軽く超えていますね。

近況ノートの日付だけ見たら、実に1年ぶりです。
作品はというと、3月にイベントに合わせた短編を1つだけ投稿しました。
私としてはかなり好きな雰囲気・テーマの作品ですが、まあ、読後感としては「チープ」というのがふさわしい感想かと思います。

さて、ここ最近大きな変化がありました。

これまで、物心ついてからというもの、というのは少々大げさですが、少なくとも思春期と呼ばれるそのあたりの時期から、私は、ずっと希死念慮を抱いていました。
死に対する抵抗感の無さと興味が、ずっとくすぶっていました。

ただ、自死願望があったわけではありません。
ずっと、死というのは身近にあるのだから、いつ死んでもおかしくないと、だからこそいつ死んでも別にこだわりや後悔は無いと、そう思っていただけです。死に対して、あまりに抵抗がありませんでした。
そして、死に対して恐怖する「普通の」人々の死に対する観念に興味がありました。

こうした価値観は、あまりにも直接的に私の作品に表れていたと思います。


そして、最近、少しだけ進歩がありました。

死ぬ前に、やりたいことができました。
つまりは、「いつ死んでもいい」とは言えない状況になりました。
私も、突然の死に対する抵抗感を手に入れることが出来ました。

これは、私ひとりの力では起こり得なかったことだと思います。
1年前の近況ノートに書いた「予知」を現実にしてくれた人の存在があったからこそです。

なので、私は、これからは、突然の死に対して、すぐそこにあるのになぜかこちらに干渉してこない死に対して、少しは恐れて生きていくことになります。
なんだか、ようやく「普通」の生きている感じがしてきた気がします。

別に今まで死んでいたわけではないんですけどね。
死への恐怖、生への執着、これら両面が揃って初めて、人は「生きている」と言えるのだろうと、深夜のぼんやりと霞かかった頭で考えています。

それでは、また。
それが、厚い靴下の中でさえ足の指が思い通りに動かせなくなる季節よりは前であることを祈って。

コメント

コメントの投稿にはユーザー登録(無料)が必要です。もしくは、ログイン
投稿する