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番外編 三文字学園の日常⑫「伝言」

 20万字を超えた「快刀ディクショナリー〜三文字学園潜入編〜」も、ついに書き終えることができました。そこでこの近況ノートでは、作品の宣伝代わりに、本来描きたかった学園ラブ&コメディの一コマを置かせていただきます!

 なお、本作を知らない方へのアナウンスでありますが、本作の登場するキャラクターは、すべて四字熟語もしくは三字熟語で、辞書の中の世界が舞台となっております。いわゆる擬人化です。あしからずご了承くださいませ。

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❦❦タイトル「伝言」❦❦ 
 
 統監本部暗躍組織摘発課の副課長である【虎視眈々】が、部下の【不惜身命】に伝言を依頼した。

「――シンミョウ、悪いがジンに伝えてくれねえか。“件(くだん)の囮捜査については、肩透かしの可能性がある“ってな」

「一網課長への伝言ですね。承りました」

 そう答えたシンミョウであったが、実はこの時、長引く捜査により、徹夜2日目であった。だから上司であるトラの伝言内容も、ふわっとしか聞こえなかったのが本当のところであるが、恐ろしい虎の頭をした上司に、聞き返すことなどできやしない。

 署内を歩きながらジンを探すシンミョウが、その伝言内容を頭の中でくり返す。途中、ジン班の【撥乱反正】と出くわしたことから、ジンへトラからの伝言を伝えるよう依頼した。

「虎視副課長から一網課長への伝言をことづかった。そちらから伝えてほしい」

「へ? お、おお、良いぜ。んで? どんな伝言よ?」

「ああ。……“くだんの鳥が腹を空かせている可能性がある“――と」

「……はぁ?」

「良いか、頼んだぞ。ちゃんと課長に伝えてくれ」

「お、おお……」

 そう請け負ったハツランだったが、この時、徹夜3日目。ほとんどシンミョウの伝言など聞き取れていなかった。

「えっと、くだんのトリがなんだったっけ? くだんって、件って字だよな。件、けん、ケンっと……」

 そうして歩いていると、同僚の【飛耳長目】と出くわした。

「おおヒジ〜! イイところで会ったぜぇ。トラ坊から課長への伝言を頼まれてくんねぇ?」

「ああ、良いぞ」

「なんだったけなー? ええっと、確か……、“ケンのトリが腹を空かせてる可能性がたくさんある“って」

「……わかった。そう課長に伝えれば良いんだな?」

「おお。ふぁぁ、ねっむ。んじゃ、あとは頼んだぜぇ」

「ああ」

 そう請け負ったヒジだったが、この時、徹夜4日目。ハツランの伝言内容など、ほとんど記憶の片隅に残ってはいなかった。

 そして、その状況でジンにトラからの伝言を伝えたのである。

「――はい。これが食べたかったんですよね? トラ」

「……は?」

 そう言って、トラの席上に大量のケンタッキーフライドチキンバーレルを置いた、ジン。

「え……? ヒジからの伝言内容は、“ケンタッキーが腹いっぱい食いたいから、可能な限りたくさん買ってこい“……では?」

「いや、そんなことは伝言してねえが……」

 ギロリとトラがハ行の三語句を睨みつけた。

(ヒィっ……! 虎にっ、虎に食い殺されちまう!!!)

 ――眠れぬ統監語句(エリート)達の伝言ゲーム、今ここで、THE・END――☆

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今回の出演
ジン……【一網打尽】(統監本部暗躍組織摘発課 課長
トラ……【虎視眈々】(統監本部暗躍組織摘発課 副課長) 
ハツラン……【撥乱反正】(統監本部 捜査語句)
ヒジ……【飛耳長目】(統監本部 捜査語句)
シンミョウ……【不惜身命】(統監本部 捜査語句)

 こんな奴らが探偵/統監(警察)として学園に潜入しております!

「快刀ディクショナリー〜三文字学園潜入編〜」

https://kakuyomu.jp/works/16818622171196266210


 



 





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