夢乃みつる

　五郎と彩香が久しぶりに小夜子と落ち合って夢創館に行く。 見る夢は小夜子がプログラムから選んだ『日出處の天子』と決まった。 これは聖徳太子が中国の隋の皇帝煬帝に送った時の国書にあ…

　これまた江戸時代の話です。 髪結いの女房木の葉と日雇い人夫のぽん太がメインキャストであります。 　 　神田須田町の長屋に住む壮年の夫婦が暇を見つけては江戸の名所巡りをするのです…

　加賀百万石の家臣と言えば聞こえは良いが、御馬乗り役百五十石の下級武士高添景遠の三男として生まれ育った兵庫は、長男景信が家督を相続した後、烏帽子親の小堀金左衛門の計らいで馬の世話…

江戸時代、秋田は横手の城下近くの山間にある狄村（アイヌ部落）にウシロクという青年が居た。或る日ミチに（父親）に命じられて中腹にある神社の清掃と供え物の為に出かけたのである。下山途…

　曾祖父が残した手記にある異世界に興味を持った徳豊は、その世界で生まれたという祖父徳茂から聞いた西安郊外の国家森林公園の近くの山の中に在るという、移動する洞窟を目指した。 徳豊は…

　記憶喪失の男はオキクルミと呼ばれて、自分を助けて呉れたアイヌの酋長の娘アベナンカと軈ては恋仲になるのだが、子熊の世話役ラヨチが面倒を見て呉れて、抜き差しならぬ仲となってしまう。…

　甘利敬四郎は御廣敷膳所台所に勤める台所役人で、奥女中の葎と知り合い恋仲となったが、お年寄の養女となった為夫婦となるを諦めて、町屋の女お仙と共に飯屋を開いたのである。敬四郎は多く…

　馬加（まくわり）の漁師の息子房吉（８歳）は身の丈４尺９寸（147cm)、目方は16貫（60kg）と大人顔負けの体躯で船橋神明の奉納相撲で大人を負かす活躍に、来客の江戸相撲の小結…