執筆活動おつかれさまです(๑•̀ㅂ•́)و✧
【魔王城の門番】
深く生い茂る森の獣道を進む3人の影がある。
「この道を抜けた先が魔王城だ、あれを見な」
戦士が空に目線を送ると、いつの間にか木々の葉に遮られて見えなかった空が顔を見せていた。
「近くなるとこんなに大きいんだね」
僧侶は枝葉の間から覗く魔王城を見上げて、高鳴る胸に手を置いた、その手は少し震えている。
「何をビビってんだよ、行くぞ」
勇者はそんな僧侶に冷たく言葉を投げかけて、そのまま城へと歩みを戻した。
僧侶は勇者が靡かせるボロボロのマントを目で追って、少しだけ物悲しさを感じていた。
(始まりの村に居た時は、畑からモグラがお尻を出しただけで泣いてたのにな....)
物思いに老けっていると、突然一閃の光と共に金属同士が強くぶつかり合う音がした。
びっくりして振り向くと。
戦士が、四本の腕から立派に伸びる金属製の爪を地面に垂らして沈黙している魔物を見下ろしていた、よく見ると、戦士の肩アーマーにヒビが入っているのが分かる。
「大丈夫!?」
「大したことねえよ、いきなり音もなく後ろから襲って来やがったんだ、この森に入る前にお前がかけてくれた感知魔法のおかげで助かった、ありがとうよ」
戦士はそう言うと、心配性の僧侶を気遣うように笑顔を作った。
「う、うん、どういたしまして」
僧侶は気恥しさを誤魔化すようにして、小走りになって勇者の背中を追いかける。
「私は各階を守る四天王の...うっ!」
魔物は最後の力を振り絞り、戦士に何かを伝えようとして血を吐いて息絶えた。
「四天王?知るか、全員倒すまでだ」
戦士は特に気にも止めず、勇者と魔法使いを追って魔王城のへと辿り着いた。
「人間が此処に辿り着いたのなんて初めてだ、少しはやるようだな」
門の前で、紫色の肌をした悪魔が、漆黒に染まる門を邪悪なオーラで歪ませながら舌を出して笑っている。
勇者は伝説の剣に刻まれた戦いの女神の装飾に額を当てて祈ると、魔物に剣先を向け。
僧侶はいつでも回復が出来るように、杖を腰のホルダーから引き抜いて胸の前に構え。
戦士は身の丈程のアックスの柄を肩に乗せて言い放つ。
「森の魔物の強さから見るに、お前も対した事は無さそうだな、最後に倒した奴なんて気配を消せるだけの雑魚だったもんよ」
門番は戦士の声を聞いた瞬間に、目を見開いて裂けた口を更に大きく広げた。
「おい、もしかしてそいつは、腕が4本なかったか?」
戦士が「そうだが、それがどうした?」と聞くと、魔物はオーラを消して高笑いをしながら言った。