第37話を読んでくださった皆さま、ありがとうございます。
今回から、いよいよ三重奏(トリオ)班が本格的に物語へ絡んできます。
オペラ・ヴァイオレット率いる三重奏班。
RGB班よりも少し年上で、経験も豊富な“お兄さん、お姉さん”たちです。
これまでエメたちRGB班を中心に進んできた物語ですが、今回はそんな二つの小隊が、合同任務として紫の国へ向かうことになります。
そして今回から始まるのが、「紫の国」編。
舞台となるのは、かつて「音楽の都」と呼ばれていた国です。
異なる文化の音楽が混ざり合い、人々の声や感情が重なり合い、それぞれの違いそのものが美しい旋律になっていた場所。
――ところが、彼らが目にしたのは、そんな国の姿ではありませんでした。
騒音。
統制。
人々の理性を削る音。
そして、そこに広がる歪んだ「文化混交」。
ここで今回、私が物語を通して投げかけたい問いがあります。
無理やり誰かの文化を押しつけることは、本当に「文化交流」なのでしょうか?
相手の文化を尊重することなく、
「混ざればいい」
「新しいものを取り入れればいい」
「これが多文化共生だ」と押しつけてしまったら。
それは果たして、共生と呼べるのでしょうか。
違うもの同士が一緒に生きるということは、
どちらか一方を消すことでも、
無理やり同じ色に塗りつぶすことでもないはずです。
だからこそ、紫の国では「音」を使って、このテーマを描いていきます。
音楽は、本来なら自由なもの。
誰かが歌えば、誰かがそれに合わせる。
違う旋律が重なって、新しい音になる。
でも、そこに「こう鳴れ」「この音に従え」と命令する者が現れたら――
それはもう、音楽ではなく支配です。
そして、そんな国へ乗り込んだのが、
音楽を愛する殺し屋プリマドンナ、オペラ・ヴァイオレット。
彼女がこの国を見て、何を思うのか。
そして、エメたちRGB班と三重奏班は、
この「不協和音」にどう向き合っていくのか。
少しずつ、それぞれの班の違いも見えてくると思います。
エメたちより少し大人な三重奏班。
頼りになる……はずなのですが、
まあ、エメとオペラが初っ端からバチバチなので、先行きはかなり不安です(笑)
「違うものが一緒に生きる」とは、一体どういうことなのか。
そんなことを考えながら、紫の国編を楽しんでいただけたら嬉しいです。
不協和音は、まだ始まったばかり。
ここから、紫の国の物語が動き出します。
https://kakuyomu.jp/works/822139840902455786/episodes/822139841345678565