恒佑と璃空は、数年の月日をかけて大事に作り上げてきたキャラクターです。
現在は商業作家として人気作のコミカライズを担当されているぬずタニさんと縁あって仲良くさせていただくなかで、「ふたりで創作BLのカップリングを作ってみよう」という話になり……ぬずタニさんが主に恒佑の、私が主に璃空の外見や性格、生育歴などキャラクターの軸となる部分を考えました。
ああだこうだと語り合いながら人物像をブラッシュアップし、萌えの方向性と「彼らが出逢うことの意義」を輪郭付けた結果生まれたのがこーりくというひとクセあってかわいいカップリングです。
このカップリング萌えを物語の形に昇華して世に送り出したい、という思いをぬずタニさんが後押ししてくださったので、こうしてここで「氷砂糖と星明かり」を投稿しているというわけです(ご自身のXアカウントでもこの件に関して言及してくださっていました)。
おかげで楽しく創作活動を送らせていただいています、ありがとうございます。また恒佑と璃空を描いてくださる日が来ることを楽しみにしています……! 実はすでにキャラ絵を描き起こしてくださっている──
よければ一度、ぬずタニさんのXアカウントも覗いてみてください。とても魅力的なイラストを描かれる方ですよ。
さて、以下にキャラクターの主要情報をまとめます。
●柿崎 恒佑(攻)
・11月15日生まれ さそり座 AB型
・家族構成:父、母、弟(年子の高校一年生。名前は大佑)
・身長175センチ
・地元の小中学校を卒業、現在に至る
・イメージカラーはアイスグレー
●真野 璃空(受)
・2月12日生まれ みずがめ座 O型
・家族構成:父、母(育ての親。小学生の時に施設から迎え入れられる)
・身長168センチ
・近畿地方出身、中学入学時に関東地方に引っ越す
・イメージカラーはネオンイエロー
【外見の特徴】
恒佑:黒髪のシースルーマッシュ。瞳の色は鳶色。鼻筋やあごのラインをはじめ、全体的にしゅっとした骨格の持ち主。塩顔寄りだが目許は凛々しく、華やかな印象を与える
璃空:ブラウンアッシュ(生徒指導されない程度に染髪)の左寄りセンターパーツ。瞳の色はヘーゼルブラウン。中性的な面立ちで童顔。華奢に見えるが肩幅や腰まわりなどは身長相応の男子らしい体格をしている。両耳にピアスホールがある(両耳朶にひとつずつ、左軟骨に塞がりかけのホールがひとつ)
【それぞれの境遇について】
次に、野暮にならない程度に彼らの人間性を掘り下げていこうと思います。
恒佑の背景に関しては、最新更新時点ではあまり深く掘り下げられていません。精神的にかなり成熟しつつある人物に見えていたらうれしいです……が、しかし彼のこころにもそれなりの屈折があるのです。
キャラクター情報で言及したとおり、恒佑には大佑という年子の弟がいます。さわやかな好青年で、身体を動かすことが好きな男の子です。大佑は末っ子であり、また子どものころは身体が強くなかったこともあって、幼少期から家族の中心にいました。長男である恒佑は長子らしい我慢強さと生まれ持った献身力を静かに育てて、いつからか「好きなひとにとって自分が一番じゃなくてもいい/同じだけの愛情を返してくれなくてもいい」と考えるようになりました。
ここで大切にしたいのは、恒佑の家族はみな愛情深い人間だという点です。兄弟仲も休日に外出するくらいには良好で、大佑は恒佑を兄としてリスペクトしています。
恒佑はこれまで家庭でつらい思いをしたことはないのですが、ほぼ正反対のタイプである弟とともに育つことで、自分が主人公ではない人生を生きることを当たり前にしてしまいました。また自分のせいで他者の気分が左右されることが苦痛で、物事の良し悪しや好き嫌いをあいまいにしたままにすることが多いです。
安定しているけれど、どこか空っぽ──恒佑の目には、怒りを原動力にして己のためだけに生きる璃空の姿が眩しく映るのではないかと思います。
璃空は最新更新時点ですでに明らかになっているように、生後間もないころから小学生中学年まで児童養護施設で暮らしていました。璃空には実親に関する記憶はありませんが、彼らのことをずっと軽蔑しています。彼が性的な事柄を嫌っているのは、自分のことを無責任な行為の末になりゆきで生まれた子どもだと思っているからです。「おれは実親のような軽薄な人間ではない」というのが、彼にとってどうしても譲れない意地なのです。が、もともと性欲は強いほうだという裏設定があったりします。
施設での彼は面倒見のいい兄貴分でした。コミュニケーション能力が高く、賢い立ち回りが本能的にわかるタイプなので友人は多いです。
いまの両親との関係は非常に良好。中学時代にちょっとだけグレたのは、第二次性徴で身体に変化が訪れたからです。本編でも触れるつもりなので、ここではあまり深掘りしないことにします。
璃空は雑な猫かぶりの裏に愛着の育てにくさと自暴自棄を隠しています。私は救済という観点から関係性を語ることがあまり好きではないのですが、彼の場合は好きになったひとに振り回されること、そして甘やかされることがこころの溶解の糸口になるのではないかと考えます。
以上、『本編ではしっかり描写しない可能性が高いけど、知っておいたら一層萌える』的主要情報まとめでした。
気質や境遇というのはキャラクターの人となりと思考の軸になる部分だと考えているので、時間をかけて作り込みました。しかし『氷砂糖と星明かり』で描きたいのはBL、恋の物語です。ゆえに、作中では彼らの置かれた境遇やこれまでの歴史についてあまり多くは語らずにおこうと思っています。
いろいろな思いを抱えながら生きる彼らが不器用に恋をするさまを見守っていただけるとうれしいです。
投稿しっぱなしの自己満足壁打ちアカウントですが、プレビュー数が増えるたびにしあわせな気持ちになっています。訪れてくださってありがとうございます。
近日作品投稿を再開する予定です。
凪野バゴ