みなさまこんにちは!
季節はすっかり秋ですね。昨晩は寝ている間に寒さを感じて、冬のお布団を出そうかかなり迷いました。
わたしは次のお話をあれこれ考えつつも、インプット多めですごしています。
みなさまも身体に気を付けて、楽しい読書の秋をお過ごしください。(^▽^)
秋の味覚🍠
休日にルークと一緒に街を散策していたら、なんだか懐かしい匂いを感じた気がした。思わず足を止めてしまったら、
「どうした、アヤト?」
隣でルークが不思議そうに俺を見る。
俺はくんくんと鼻をひくつかせ、顔を上げた。
これは絶対に、間違いない。
「焼きイモの匂いがする!」
焼き芋は、元の世界にいた時に、秋になるとたまに母が買って来てくれていた。アルミホイルに包まれたほかほかの焼き芋は、柔らかくて好い匂いがしてまるで蜜のように甘かった。
俺は辺りの店に目を凝らし、青果店の隅で焼き芋が売られているのを見付け出した。
「俺、あの焼きイモを買ってくるね!!」
俺が興奮気味にそう言うと、ルークは気圧され気味に目を丸くして、「ああ、いい考えだな」と頷いた。
というわけで、ふたりで広場の隅のベンチに腰掛け、ほかほかの焼きイモにかぶり付く。こちらの世界の焼きイモはまあるい形をしていて橙色だ。だけど味は、俺の知っている焼きイモの味ととても似ている。
「焼き芋なんて久しぶりに食べたよ。甘くていいな」
そう言って、ルークが俺に嬉しそうな視線をよこす。
「うん。すごく美味しいね」
広場には少しひんやりとした風が吹いている。
けれど、手の中にある焼きイモはとても温かで、ルークと一緒に味わっていると幸せだ。美味しくて、思わず顔が笑ってしまう。俺の笑顔を見てルークも「ふふ」と笑う。
この世界にはきっと、俺の知らない美味しい食べ物がまだまだたくさんあるのだろう。これからもルークと一緒に、それをひとつひとつ制覇していきたいな。