『春風のように蜂蜜のように───奈良時代。優しい性格なのに女にそっけないから「薄氷の君」と呼ばれてる皇族から、あたしだけ極甘に愛されてます』
https://kakuyomu.jp/works/2912051602772391842 第五話「こんな事って信じられません。市歩き(デート)を誘われました」
に、文章を追加しました。
とくに見直してもらうほどでもないので……、この近況ノートに、加筆した文章を乗せておきます。
(リンクは第五話ではなく、先頭ページに飛びます)
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「どけどけぇい!」
「平城宮におさめる牛だ!」
「ブモォォォォ────ッ!!」
朱雀大路を、ドドド……、と砂埃をあげながら、首に紐をつけられた十頭ほどの牛と、庶民の男が数名、猛烈な勢いで走ってきた。
「危ない!」
櫻城王(さくらぎおう)が、がばっと綿阿女(わたあめ)を抱きしめ、鼻息荒く走る牛からかばってくれた。たくましい胸の感触に、───きゅん───と綿阿女の胸がときめいた。
「朱雀大路で、牛をあんな速さで走らせるとは! 非常識な! 捨て置けぬ」
櫻城王は近くを歩いていた男に鋭く目配せをした。男はうなずき、牛の群れのあとをダッと走りはじめた。
「安心して。部下に厳重注意させる。私たちの仕事は風紀の取り締まりだから。
……怪我はない?」
櫻城王は抱きしめた腕をほどき、綿阿女の両肩に手をおいて、目をあわせて微笑んだ。
「ありません。あなた様が、守ってくださったから……」
綿阿女は、顔を真っ赤にしながら、なんとかお礼を言えた。どうして、簡単なお礼を言うだけで、こんなに恥ずかしく、胸が苦しいのだろう?
櫻城王の笑顔は、とても優しい。
なにげない動作に気品がにじみ、全体から受ける印象が風雅だ。
みとれてしまう……。
────優しい……。素敵だわ、櫻城王様……。
トクン、トクン……。
胸の鼓動は、落ち着きそうにない。
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以上です。胸キュンです(^_-)-☆