人間と同じ姿をしながら、人間ではないとされる異能の存在――ヴァイクス。
彼らが存在することは、この世界では珍しい話ではない。
御伽遥斗も、それを知っている。
けれど彼にとってヴァイクスとは、ニュースの向こう側にいる存在でしかなかった。
少し喧嘩が強くて、妙に眠たがりで。
親友とくだらない話をして、家に帰れば両親がいる。
そんな、ごく普通の高校生活。
――十八歳のある日までは。
彼の日常は、人ならざる者たちの争いへと呑み込まれていく。
失ったもの。
隠されていたもの。
そして、自分自身について知らなかったこと。
これは、ひとりの少年が「自分は何者なのか」を知っていく物語。
『神贄ノ御伽噺』
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