『追跡者 CHASER』
ある夜、コンビニ店員・麻生太郎が死亡した。
防犯カメラに映っていたのは、学校帰りの女子中学生――上地由紀子。
警察は彼女に疑いを向ける。
けれど、父は娘を信じた。 母は何かを知っていた。
そして二人は、警察に嘘をつく。
由紀子は本当に何もしていないのか。 両親は、なぜそこまでして娘を守ろうとするのか。
刑事・田口寿之と田村厚が追うほどに、 証言は食い違い、時刻はずれ、家族の日常に小さな矛盾が増えていく。
誰かが嘘をついている。
――けれど、その嘘は本当に「犯人」を隠すためのものなのか。
娘を追う警察。 真実を追う刑事。 そして、娘を守ろうとする家族。
その夜、いったい何があったのか。
家族の愛は、どこまで嘘をつけるのか。
心理サスペンス・ミステリー 『追跡者 CHASER』
作者から一言
「犯人は誰か」よりも、 「なぜ、この家族はそこまでして嘘をつくのか」を書きたくて始めました。
証言も、時間も、記憶も、少しずつ食い違っていきます。 たぶん、最初に見えていた景色は、最後にはまるで違って見えるはずです。
娘を守ることは、愛なのか。 それとも、別の何かなのか。
ゆっくり追いかけていただけたら嬉しいです。