『夏祭りの金魚』に出てくる祇園祭は、実際のとある市の祇園祭をもとにしています。
市の名前は架空にしましたが、規模の数字は実際に近いものを使いました。
出店、約400軒。
歩行者天国になる県道の長さ、約1km。
400軒を道の両側に割ると、片側200軒。1000mを200で割ると、5m。
つまり5mに一軒です。露店の間口は3.6mほどが標準らしく、ほとんど隙間がありません。
来場者は2日間で約10万人。市の人口は7万人です。
1年でこの2日だけ、住んでいる人より多くの人が来ます。
屋台に挟まれて通れる幅は6mほど。
ピーク時の密度を試算すると、1人あたり0.52㎡でした。1㎡に2人弱。肩が触れます。
この数字を先に出しておいたのは、書きやすくするためでした。
5mに1軒ということは、匂いが途切れないということです。ソース、綿あめ、鶏の脂、氷、発電機の排気。
1人あたり0.52㎡ということは、小学4年生の背丈からは大人の背中しか見えないということです。
主人公がはぐれる場面も、迎えを待つ場面も、この2つの数字を想定すると、より情景が浮かびやすくなります。
なお、本物の祇園祭は7月の固定日で、曜日に関係なく行われます。
作中では単に七月の第三土曜と日曜にしました。小学4年生が夕方から夜まで友達だけで出歩くには、翌日が休みである必要があったからです。
架空の市なので、細かいところは変えさせていただきました。