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ホワットダニットについて

「呪物だけど男子高校生を愛でます」その他の作品を読んでくださっている皆様、いつもありがとうございます。

先日パソコンを触っていたら、伊坂幸太郎さんが新作「さよならジャバウォック」を出されるにあたってのインタビュー記事を見つけました。

そこで伊坂さんがおっしゃっていたのは
自分はミステリー作家のつもりなのにみんなそう思ってくれてないみたいで寂しい。自分は常にホワットダニット(何が起こったのか)を書いているつもりだ
というような内容でした。

私はホワットダニットって初めて聞いたので、何だろうと思って調べたら
これぞホワットダニットだという作品としてアガサ・クリスティ「バートラム•ホテルにて」が紹介されてました。

さらに調べていたら、先日私が読んだ万城目学「あの子とQ」について書かれているものを見つけました。そこには
「あの子とQ」は特殊設定ミステリーの一種でさらにホワットダニットである
と書かれていたのです。

吸血鬼が存在する世界ならではの特別なルールを基にした様々な謎やトリックが仕掛けられている。あの日あの時あの場所で何が起きたのかを探るプロセスの内部で数々のロジックが登場し、ホラとロジックの相乗効果で物語を駆動していく。最後のタスクをクリアするために現れるロジックが圧巻

というようなことが書かれていました。

そう言われてみたら、あの小説では、あることが起こったのにそれがまるで起こってないかのように思われたことが物語が動き出すきっかけになっています。


まさかミステリーとは思わなかった作品が実はホワットダニットというミステリーだったと知って驚きました。
そして、他にもミステリーとされてないけどホワットダニットではないかという作品がたくさんあるような気がしました。

8件のコメント

  • るいすきぃさん、こんにちは!

    私もホワットダニットは名前しか知らなかったので、少し調べてみました。

    感覚的には「何が起こったのかがわからない」というのがホワットダニットの印象です。

    例えば、ゲームのバイオハザードの世界に突然投げ込まれたら、「日常世界のはずが何故かゾンビが蔓延している」というホワットダニットになるでしょうね。
    この場合の謎の解決は「実はアンブレラ社がウイルス兵器を作っていた」となりますね。

    ミステリーというよりは、ミステリアスな作品がホワットダニットの候補になる気がしますね。
  • あらまきさん、ありがとうございます!
    確かにミステリーというのはまず事件が起こったところから出発するイメージですよね。
    厳密にいうと、ホワットダニットはミステリーではないのかもしれないですね。
    でもホワットダニットって言葉があるってことはそれをミステリーにカウントしようとしている人がいるってことなんだろうな、と思いました。
    ジャンルってやっぱりあやふやでよくわからないですね。
  • カクヨムのミステリーの定義が「謎の提示」と「その解決」ですので、カクヨムの尺度ですとホワットダニットはミステリーになりませんね。

    勝手な想像ですが、ホワットダニットがミステリージャンル(風)になっているのは、単に「フーダニットにハウダニットと来たから……次はホワットダニットも入れてしまおう!」くらいの雑なフロンティアスピリッツが原因だと思います。

    ところで、るいすきぃさんは、カクヨムコンに挑戦する予定ですか?
    先の物語も完結したところですし、裏で長編の準備してそうだなあと、ふと思ったのです。
  • カクヨムコンってもう募集出てますか?
    もし間に合えば、短編のはやってみたいです。
    カクヨムコンに出すかはわからないですが、裏で準備してますよ〜(笑)そんな壮大なものではないですが…。
    次作はちょっと伊坂幸太郎さんを意識したいな、と思っているのです。
    キャラクターは思いついたのですが、まだストーリーはぼんやりとしてます。
    今は勉強してるところです。
    あらまきさんに、お、と言ってもらえたら嬉しいですが、まぁ無理かな…。
    優しい目で見守っていただけたら嬉しいです。
  • 『ジゴロとジゴレット』読みましたよ。

    私が好きなのは「アンティーブの3人の太った女」「征服されざるもの」「ジェイン」そして「ジゴロとジゴレット」です。

    あらためて、本作を紹介してくださりありがとうございます!!
    やっぱり、サマセット・モームはいいですね。
  • あらまきさん、お気に入りの作品、教えてくださってありがとうございます。
    どれも、鋭い人間観察と的確な描写が素晴らしいですよね?
    私も↑で詳しく紹介できてないのですが、「ジェイン」は特に気に入ってます。
    ジェイン自身が最初から最後まで自分を貫いていて、全く変わっていないのに、周りの目が変わったことによってすごく評価されるようになったこと。これはなかなかの皮肉な状況だなと思います。
    それから、ジェインの素質を見抜いた若い旦那さんの人をみる目、その旦那さんとあっさり別れようとし、さらには彼に若い女性を紹介しようとするジェインの無邪気さや独特な感性。ジェインの元旦那の姉の女性が自分を時代から取り残されたように感じてる気持ち、などなど、どれもその人ならではの独特の感じ方、行動、セリフが目に浮かぶようで、とても面白かったです。
  • へぇ、知りませんでした、その言葉。
    私もちょっと検索してみて、大変勉強になりましたm(_ _)m

    るいすきぃさんの近況ノート読んでると、疲れない目と眠らなくていい体とたっぷりの時間がほしくてたまらなくなります💦
  • いやいや~、近況ノートは、飛び飛びで書いてますから…。
    目は疲れますね…。
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