こんにちは、ちゅにすけです。
予定通り第六話を公開できました。
さて、前回お知らせしたとおり、こちらで話数的な折り返し・ストーリー上の節目に到達しました。
そこでその際予告した通り、ここで原作情報を公開し、邦題を修正したいと思います。
『#令嬢の選択』としてお届けしてきた物語の原作は、二十世紀初頭のウィーン文学を代表する作家であるアルトゥル・シュニッツラー著『Fräulein Else』(直訳邦題:令嬢エルゼ)です。
底本としているのはProjekt Gutenberg DEの版(https://www.projekt-gutenberg.org/schnitzl/else/else.html )で、日本では、ちょうど百年前の一九二五年に新潮社から翻訳が出ています。
今回は、それを現代の言葉で改めて訳出してみているところです。
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選定理由
『古典文学』と聞くと、少し堅苦しいイメージがあるかもしれません。でも、この『令嬢エルゼ』には、現代のエンターテイメント作品にも負けないスリリングな展開と、人間の生々しい感情が凝縮されています。その面白さを、少しでも身近に感じてほしくて、この作品を選びました。
百年以上前の作品ですが、主人公エルゼが抱える複雑な感情、周囲からのプレッシャー、経済的な不安、そして『ありのままの自分』と『社会から求められる自分』との間で引き裂かれるような苦悩は、現代を生きる私たちが感じる息苦しさや焦燥感と、驚くほど重なる部分があると感じました。
何よりも、シュニッツラーによるエルゼの心の動きを克明に描き出す、まるでジェットコースターのような心理描写の巧みさ。この息詰まる緊張感と、感情の渦に巻き込まれるような感覚を、現代的な言葉を通して、皆さんにもダイレクトに体験してほしいと思いました。
物語の中でエルゼは、厳しい『選択』を迫られます。その選択が彼女の運命を大きく左右していく様は、私たちの人生における決断の重さや、時には抗えない運命について深く考えさせられます。エルゼがその中で必死にもがき、自分のプライドを守ろうとする姿は、時代を超えて読む人の心を揺さぶる力があると感じています。
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最終的なタイトルはまだ迷っていますが、伏せていた間の仮タイトルのニュアンスも残して、『#令嬢エルゼの選択』としてみます。
とはいえ翻案ではなく、原作のストーリーと精神を尊重し、現代の読者に読みやすい言葉遣いを心がけた新訳の翻訳としてお届けします。
その関係で、厳密な学術的翻訳とは異なる部分や、(本編と話数を分けてはいますが)前口上・幕間のようなオリジナル要素もあります。もちろん、物語の核は原作に忠実です。
現状お伝えできるのはそれくらいでしょうか。
それでは、物語後半も引き続き、どうぞよろしくお願いいたします。