いつもお世話になっております。
空茶日です。
こちらは新作SSのお試し版となります。
よろしければお楽しみくださいませ。
※時系列的には第10章と第11章の間です。
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ある日、そいつは突然やってきた。
「ルイっち〜。遊びに行こうぜぇ?」
ご存じ、誰が見てもズボラな男マルクスである。突然『渡り鳥の止まり木』にやってきたかと思えば、中島君みたいなことを言い出した。
なぜか今日はフォーマルな装いだ。ユニウス王子とマルクスの中間な感じ。フリーザ第2形態みたいな位置付けか。
もうね。この時点で嫌な予感しかしないわけだけども、一応、詳細だけは聞いてみようか。一応ね。
「遊ぶって、何するの?」
「海外旅行」
おっとぉ。ますます厄介ごとの気配が漂ってきたゾ。「何して遊ぶ?」で「海外旅行」と本気で答えるような、やべーやつとは一緒に遊びたくないんだけど……。
──よし、お断りしよう。
【並列思考】まで駆使して、一瞬で導き出した最適解はこの1択であった。
なんか……【並列思考】くんって戦闘の時より、こういう場面の方が出番多くない? ま、役に立ってる訳だしいっか。
「ごめんね、マルクス。俺とカグラは、これからちょっとビリーズブートキャンプに入隊して、ワンモアセッ! しなくちゃいけなくて……また今度誘ってよ。ね、カグラ」
『ピュイ?』
そう告げてから踵を返す。さ〜て、部屋に戻ってお昼寝しようっと……。
──がしっ!
「……マルクス君、この手は何かな?」
「飛行機ブンブン」
「なんで知ってんだよ!」
お前も隊員か!? マジでこの男、謎が多すぎる! なんて思ったのも束の間。俺の肩を離さないマルクスは、そのまま転移を発動した。
「秩父山中」
「それは跳ばしてもらう側のセリフ──」
※ ※ ※
「着いたよん」
「ねぇマルクス、知ってる? 王族が貴族を拉致する国があるんだって」
「マ? そんなイカれた国があるなら、是非見てみたいもんだぜ」
「こいつ無敵か?」
駄目だ。仮にも王侯貴族の中で揉まれてきた歴戦の王子だ。ただの元社畜がレスバで勝てる訳がない。もうダメだ……おしまいだぁ……。
「そんなことより行こうぜぇ。こんなところで長話してたら風邪引いちゃうからさ」
「あえて気にしないようにしてたんだけど、ここって……」
くっそ寒い気温と、目の前には見覚えのある立派な城。
「帝国じゃん」
かつて(というほど昔じゃないけど)俺が暴れた帝城が、目の前に聳え立っていた。
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お読みいただきありがとうございます。
全体公開分はここまでとなります。
少しでも雰囲気を楽しんでいただけましたら幸いです。
それでは、今回はこれにて失礼します。