日本未詳記録調査会は、日本各地に残された、来歴や事実関係の十分に確認されていない記録を収集、整理、照合する民間の調査団体です。略称は「日未調」といいます。
昭和六十一年、地方新聞の元記者、郷土資料の整理に携わっていた図書館関係者、民俗史を研究する有志らによって設立されました。現在も公的機関や大学などには属さず、正会員および調査協力者によって運営され、賛助会員の支援を受けながら活動する任意団体とされています。
◆未詳記録とは
日未調がいう「未詳記録」とは、怪異や超常現象について記された資料のみを指すものではありません。
作成者、作成年月日、入手経路、原本の所在、または記載された内容と事実との関係について、十分な確認が取れていない記録を、日未調では広く未詳記録と呼んでいます。
対象となる資料には、次のようなものがあります。
・作成者の分からない原稿や覚書
・原本の所在が確認できない筆写文書
・一部が欠落した録音テープやその反訳
・掲載紙や発行年月日の分からない新聞記事
・元記者や退職公務員が保管していた私的な調査資料
・公的記録と内容の食い違う証言や回想
・旧家、寺社、廃村などに残された書簡、日記、帳面
・事件や災害ののちに生じた風説、伝承、怪談
・同一の出来事について、異なる内容を伝える複数の記録
資料に奇妙な内容が含まれていることはありますが、日未調は、その内容が事実であることを前提として収集しているわけではありません。
記録が、いつ、どこで、誰によって作られたのか。その記載は、新聞、行政文書、地図、戸籍、裁判記録、聞き取りなどと一致するのか。後年の記事や伝承によって、内容が変化していないか。
日未調が主に調べるのは、そうした記録の来歴と成立過程です。
◆主な活動
日未調の活動は、資料の収集、整理、照合および保存を中心としています。
旧家の整理、郷土資料館の閉鎖、地方新聞社の移転、個人研究者の死去などに伴い、行き場を失った資料の一部を譲り受けることがあります。また、正会員や調査協力者が現地に赴き、関係者への聞き取り、土地や建物の確認、既存資料との照合作業を行う場合もあります。
ただし、日未調には捜査権限も、公的な調査権限もありません。事件の解決、行方不明者の捜索、犯罪事実の認定などを目的とする団体でもありません。
調査によって明らかになった事柄は、資料目録、照合記録、聞き取り記録などとして整理されます。調査後も確認できなかった事項は、原則として「未詳」のまま保存されます。
推測や仮説を付記する場合には、それが確認された事実ではないことを明示します。
◆怪異現象との関係
日未調は、怪異現象そのものの調査や、心霊現象の実在を証明することを目的としていません。
しかし、由来の分からない文書、説明のつかない失踪や変死、地域に残る風説、共通する特徴を持つ複数の記録などを扱う過程で、結果として怪異に関係する資料が集まることがあります。
ある出来事が本当に起きたのか。記録の作成者が虚偽を述べているのか。記憶違いや誤解によって生まれたものなのか。後世の創作や伝承が混入しているのか。
日未調は、そのいずれかを性急に決定するのではなく、確認できた事実と、確認できなかった事柄とを分けて保存します。
「記録されていないこと」と「起きなかったこと」は、必ずしも同じではありません。
同時に、「記録されていること」と「実際に起きたこと」も、必ずしも同じではありません。
その間に残されたものを調べることが、日未調の活動です。
◆組織について
名称には「日本」とありますが、全国に支部や大規模な研究施設を持つ組織ではありません。
事務所と資料保管場所は別に置かれ、所蔵資料の一部は、正会員や協力者が管理する複数の施設に分散して保管されています。常時公開されている資料館や閲覧室はなく、所蔵資料の一般閲覧にも対応していません。
日未調に関係する者は、役割によって次のように分けられています。
正会員は、会の運営および継続的な資料調査に携わります。
調査協力者は、特定の地域や事案に限って、聞き取り、資料提供、現地確認などに協力します。
外部編纂委員は、所蔵資料の整理、編纂および公表を担当します。
賛助会員は、資料の保存、調査、整理および公開活動を外部から支援します。
正会員には、郷土史研究者、元新聞記者、図書館関係者、古書店主、退職公務員、大学関係者、文筆家などが含まれています。
なお、日未調は、正会員および調査協力者の名簿、資料の保管場所、資料提供者に関する情報を原則として公開していません。これは資料の散逸を防ぐとともに、提供者、関係者、遺族などのプライバシーを保護するためです。
◆公開資料の区分
日未調が公開する資料は、その構成と規模に応じて、次の三種に区分されます。
●個別資料
単独の証言、手記、投稿、書簡、新聞記事、録音反訳など、一点または少数の記録を中心として構成されたものです。
●調査資料
一つの事案について、複数の記録や証言を照合し、必要な注記や補足調査を加えて整理したものです。
●資料集成
多数の文書、証言、記事、写真、録音その他の資料を横断し、事案の経緯や記録の変遷を大規模に編纂したものです。
これらの区分は、作品としての長さだけを示すものではありません。収録される資料の数、来歴、調査範囲および編纂方法を総合して決定されます。
◆資料の公開
日未調の所蔵資料は、すべてが公開されるわけではありません。
資料提供者との取り決め、個人情報、事件関係者や遺族への影響、資料の入手経路、記載内容の真偽などを考慮し、公開の可否が判断されます。
一般公開が可能とされた資料についても、原本をそのまま提示するとは限りません。固有名詞の変更、個人情報の伏字、複数資料の整理、注記の追加などを行ったうえで、個別資料、調査資料または資料集成として再編される場合があります。
その整理、編纂および公表の一部を、外部編纂委員に委託することがあります。
◆賛助会員について
日本未詳記録調査会では、活動趣旨に賛同し、資料の整理、保存、調査および公開活動を支援する者を「賛助会員」としています。
本記事における賛助会員は、当架空団体の活動を支えていただく方の呼称として使用しており、実在する法人や団体への入会、法的な会員資格、投資その他の契約関係を意味するものではありません。
小境震えの活動を支援してくださった方は、単発、継続を問わず、日未調の賛助会員として扱われます。支援額、支援回数または継続期間によって、賛助会員としての扱いに差を設けることはありません。
賛助会員という呼称を希望されない場合には、その旨を申し出ることができます。
賛助会員は、日未調の正会員、調査協力者または外部編纂委員ではありません。会の運営方針の決定、非公開原資料の閲覧、調査活動への参加、調査対象や関係者への接触その他の権限を有するものでもありません。
また、賛助会員であること自体は、限定記事を恒久的に閲覧できる権利を意味しません。
氏名やアカウント名を、本人の了承なく公表することはありません。掲載を希望された場合に限り、謝辞や賛助会員一覧などに、氏名または任意の名義を記載することがあります。
◆日未調活動短報
賛助会員に対する活動報告として、原則として毎月二十日前後に「日未調活動短報」を公開します。
活動短報では、現在調査中または整理中の資料について、その概要と作業の進捗を報告します。
主な内容は、次のとおりです。
・現在取り扱っている資料や事案の概要
・資料の整理、照合および編纂の進捗
・公開を予定している個別資料、調査資料、資料集成の準備状況
・調査や編纂の過程で生じた問題、疑問点、保留事項
活動短報は、カクヨムおよびnoteの各プラットフォームにおいて限定公開します。掲載内容は、原則として両プラットフォームで同一です。一般公開は行いません。
閲覧できるのは、それぞれのプラットフォームにおいて、限定記事の閲覧資格が有効な期間に限られます。
単発の支援によって賛助会員となった場合でも、各プラットフォームの仕組みによって定められた閲覧期間中は活動短報を読むことができます。ただし、その期間が終了した後は、賛助会員としての扱いが継続していても、限定記事を閲覧することはできません。
活動短報は、調査および整理の途中経過を報告するものです。記載された内容は、その後の照合、追加資料の発見、関係者への確認などによって、変更、訂正または撤回される場合があります。
また、資料提供者、関係者、遺族などのプライバシーや、今後公開する資料の内容に配慮し、事案名、地名、人名、資料の出所その他の詳細を伏せることがあります。
活動短報は、非公開原資料そのものを公開するものではありません。
◆小境震えと日未調
小境震えは、日本未詳記録調査会の外部編纂委員として、日未調から所蔵記録の整理、編纂および公表を委託されています。
また、日未調の賛助会員受付窓口を担当しています。
日未調の所蔵資料をもとに構成された記録のほか、小境自身が過去に取材、収集した資料についても順次整理し、カクヨムおよびnoteにて公開しています。
公開にあたっては、資料の配列、表記の統一、関係資料の補足、個人情報の処理などを行っています。
ただし、各記事の構成および記述上の見解は、原則として編纂者である小境震えに属するものであり、必ずしも日本未詳記録調査会全体の見解を示すものではありません。
また、資料の性質上、記録中のすべての事項について、事実関係を保証するものではありません。確認できた事実、関係者の証言、後年の伝承、作成者不明の記述などが、同一の資料内に併存している場合があります。
それらを無理に一つの結論へまとめるのではなく、残された記録を、可能な限り来歴とともに提示することを目的としています。
◆賛助会員募集
日本未詳記録調査会では、資料の整理、保存、調査および公開活動を支えてくださる賛助会員を募集しています。
日未調が扱うのは、日本各地に残された、来歴や事実関係の十分に確認されていない記録です。
古い文書、新聞記事、証言、録音、写真、地域の伝承などを集め、可能な範囲で照合し、個別資料、調査資料、資料集成として順次公開しています。
これらの作業には、資料や文献の入手、記録媒体の保存と電子化、現地取材、文章の整理、校正および公開など、継続的な費用と時間を要します。
本活動の趣旨に賛同し、小境震えのカクヨムまたはnoteを通じて支援してくださった方を、単発、継続を問わず、日未調の賛助会員としてお迎えします。
いただいた支援は、小境震えおよび日未調会員による資料や文献の収集、記録の整理と電子化、保存用品の購入、現地取材、編集および公開活動の継続に充てられます。
賛助会員には、各プラットフォームにおける限定記事の閲覧資格が有効な期間中、現在調査中または整理中の資料について報告する「日未調活動短報」をご覧いただけます。
活動短報の内容は、カクヨム版とnote版で原則として同一です。いずれも一般公開は行いません。
なお、賛助会員であることによって、非公開原資料の閲覧権、調査への参加権、日未調の運営に関する権限などが付与されるものではありません。
記録を読んでくださること自体も、日未調の活動を支える大きな力です。
そのうえで、資料の整理と公開を今後も継続するため、活動へのご支援をご検討いただけましたら幸いです。
日本未詳記録調査会
外部編纂委員・賛助会員受付窓口兼任
小境 震え
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【注意】日本未詳記録調査会は架空の団体です。本記事に記載された設立経緯、組織、所蔵資料等を含めフィクションであり、実在の人物や法人、研究機関または調査団体などとは関係ありません。