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異世界奇譚:第二章のあとがきのようなもの

第二章をお読みいただいた皆様、本当にありがとうございました。

全五十話、長丁場にお付き合いいただき、心より感謝申し上げます。
応援コメントや評価をくださった方々、そして黙って毎日読み続けてくださっている方々、皆様の存在が執筆の支えになっていました。

第一章は以前から書いている通り、行き当たりばったりな部分がかなりありました。その反省を活かし、第二章は先に全体の構成を組み立て、そこに肉付けしていく方法で書きました。

おかげで、今回はやりたいことをきちんと形にできた、という感覚があります。

ただし、執筆を進めていくうちに第三章以降の構想と合わなくなる部分もあり、そこを修正・見直す作業が必要でした。
また、今回は全幕を「一幕五話構成」に統一しようと決めていたのですが、これは少し失敗だったかもしれません。幕によって描くべき出来事の密度が大きく異なるため、文章量にかなりばらつきが出てしまいました。
これらは反省点として次回に繋げたいと思います。

元々この第二章でどうしても描きたかったのは、旅人との邂逅と、異なる宗教観を持つ者同士の対話。法王という人物の異常性と、離苦宗の存在でした。
こうした宗教的なテーマを取り上げたのは、私自身の育ちが少なからず関係しているとおもいます。
私はカトリックで、子供の頃から日曜日は教会に通って育ちました。そのせいか、宗教に対する感覚が一般的な日本人とは少し異なっているように思います。

宗教は時代によって、社会における役割が大きく変わります。かつての宗教は「学校」であり「役所」でした。識字率を上げ、暦を管理し、法を解釈し、共同体の秩序を支えていた。しかし現代のそれは、どちらかといえば「互助会」に近い存在になっているように感じています。

ちなみに、今回女性キャラクターを意図的に減らした理由は意図的な選択です。高位の宗教組織はどうしても男性社会のイメージが拭えず、また雪頂州の厳しい環境と政治的緊張感に合わせて、文体も第一章より硬く、距離のある書き方を心がけました。

実は、第一章と第二章は対になるお話として設計しています。第一章が女性的な章だとすれば、第二章は男性的な章です。前者が感情と人間関係を軸に動く物語だとすれば、後者は論理と組織と信仰が軸になる——そういう対比を意識していました。

琳華と盧燕のその後については来週末頃を目処に公開予定の幕間で、少しだけ触れる予定です。ただ、それ以上の詳細を書くのは蛇足な気がしていて、それぞれの想像の中で生きている二人でいてもらえたら、と思っています。

第三章は、個人的にいちばん書きたかったお話です。現在の甘粛省を主人公の誕生の地にしたのは、砂漠を舞台にした冒険譚を書きたかったからで、第一章・第二章の陰鬱な空気からガラッと変わった作風を目指しています。

3月から仕事がかなり忙しくなってしまい、カクヨムに掲載されている皆さんの作品を読む時間がなかなか取れず、悔しい思いをしております。
このお話は、現在設定の整理と執筆準備を進めているところです。4月中旬頃からの再開を目標にしています。

余談ですが、以前は考証の資料集めに図書館通いが欠かせませんでしたが、最近は便利なツールがいろいろと出てきたおかげで、リサーチにかかる時間がだいぶ短縮されています。もしかすると、予定より少し早く第三章を始められるかもしれません。

引き続き、どうぞよろしくお願いいたします。

2件のコメント

  • 第二章お疲れさまでございました。

    第二章に入ってからの濃密で壮大な世界観を自分なりに味わい楽しんでいるうちに、いつのまにやら、お話に追いつかなくなっています🙇が、すごい読みごたえのある展開になっていそうだと予想しております!
    第三章も既に構想は固まっておられるようで、面白そうですね。
    カクヨムは書く、読む、とはいいますが、なかなか同時進行とはいきませんね。私は時々、焦るような気持ちで人さまの作品を拝読したりして(笑)

    雪村さんもご無理なく執筆を続けられますように。

  • 佐子さん、いつもありがとうございます。
    かなり重めな話なのにゆっくりでも読んでいただけてとても嬉しく思っております。
    コメントもありがとうございます。
    仕事が忙しくなると本当にカクだけになってしまうので、ちゃんと時間をつくってヨムしたい気持ちです、、
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