次回からロシアの近代戦争を見ていく回に入るんですが、調べ直していたら結構考えておかねばならないことが多く、ちょっと手間取りそうです。そのため、日本では知られていないロシア関連の最新ニュースを適当に流してお茶を濁させて頂きます。すみません。
一番目。
https://www.instagram.com/reel/DYztCI5nKda/
鳥さんの回避行動すげー。
ロシアのドローンが、コウノトリさんをウクライナ軍のドローンだと勘違いして射撃体勢に入った映像です。鳥をドローンと間違えるとか、どうなってるんだロシアのAI?
二番目。
https://x.com/bassanets/status/2058814227855413761
ロシア兵が戦場について語る映像です。全編ロシア語ですので、AIによる文章抽出と翻訳、意味の通りにくいところについては注釈をつけておきました(正しいかはわからない)。ロシア兵が戦場を語る動画は基本的にプロパガンダ映像なのですが、果たしてこれはどちらでしょうか?
Я на войне потерял много товарищей.
戦争で多くの仲間を失いました。
Из начинающих человек пятидесяти батареи, в которой я находился, осталось пять человек в строю и пять человек инвалидов, а остальные-- остальных не осталось.
私が最初に参加していた50人のうち、5人の男性が残り、5人の障害者、残りは去っていました。(←生存者全員が障害を負ったという意味だと思われます)
А дальше в других подразделениях, там, где я был связистом, штурмовиком, наводчиком, водителем, я устану перечислять, скольких штурмовиков я видел.
そして、私が信号兵、攻撃機、砲手、運転手を務めていた他の部隊では、見た攻撃機の数を挙げるのに疲れてしまいます。
Это две-три тысячи, это с которыми я за руку здоровался, с которыми за одним столом сидел, ел, общался.
これは二千、三千人で、私が握手を交わし、同じテーブルに座り、食事をし、コミュニケーションを取った人たちです。
Позывных я не вспомню.
コールサインは覚えていません。(←信号兵として無線通信するための、混線防止識別用コールサインと思われますが、別の意味・・・たとえば個人を特定するための姓といった意味かもしれません)
Да я и живых не помню позывных.
生きている人のコールサインすら覚えていません。
Когда мы встречаемся, всегда:
私たちが会うときはいつも:
"Напомни, не помню".
「思い出させて、覚えてないんだ。」(←名前などに関する記憶障害を起こしていることを示唆したものと思われます)
Память пропадает на ухнарь вообще.
記憶は完全に消えてしまう。
Иногда даже задумываюсь
時々、そのことを考えることさえあります
三番目。
https://t.me/s/sytosokrata
こちらのMay25で語られている内容。全文翻訳したものも一応載せておきますが、それは興味のある方のみお読み下さい。概要は以下で解説します。(記事にないことも多少付け加えておきます)
簡単に言えば、ベラルーシへのウクライナ参戦圧力が高まっているという話です。これはウクライナ東部戦線で行き詰まりを見せたロシア軍が、ベラルーシの参戦によってウクライナ兵をベラルーシ国境(北西部)へと移動させ、この兵力分散によって東部戦線を打開しようという意図で働きかけているものです。
御存知の方も多いと思いますが、ベラルーシのルカシェンコといえばヨーロッパ最後の独裁者と言われる大統領でして、1994年から32年間この国のトップに君臨しつづけています。彼の政策は一貫しており、「ロシアとソ連ごっこを続けとればええねん」でした。これが市場経済に舵取りしたエリツィン・ロシアより上手くいってしまったんだから、世の中わかりません。(ベラルーシの歴史については、気が向いたらそのうち書くかもしれませんが、そんな大したものでもないので今回は割愛します)
盤石に見えるルカシェンコですが、実は2020年の選挙で独立系メディアから「支持率3%」と報道されたほど、国内の基盤は脆弱です。特にこの選挙では、不正疑惑に対する抗議デモに対して3万人もの市民を拘束、更に彼らを暴行・拷問・虐待してしまったため、国内からの反発はすでに限界に達しています。それでも政権がもっているのは、ロシアからの支援のおかげなんですね。要は、ロシアの忠実な「緩衝地帯」を演じることで、莫大なカネを横流ししてもらい、それで権力を維持しているという構図です。(これはチェチェンのカディロフなんかも同じです)
この構図がある以上、ルカシェンコはプーチンに頭が上がらないわけですが、このたびそのプーチン様から「ウクライナを攻めろ」とお達しが来てしまったと。では、ベラルーシが参戦すると何が起こるか。
①国民のこうした怒りが爆発し、革命に至る可能性がある(ちなみに国内で暴動が起こったとき、ロシアが軍を派遣してまで助けてくれる余力は、多分ない)
②国民はウクライナに悪感情を持っておらず、むしろウクライナ国内に親戚がいるのに、ロシアが戦争起こしたせいで会えなくなったなどの不満を抱えている。逆に、ルカシェンコを支援するロシアには悪感情すら持っている。このため、治安部隊内にさえ、親ウクライナ感情を持っている者が多く、下手したら脱走や寝返りの可能性がある。
③ベラルーシ軍は実戦経験もなければ士気も低く、ぶっちゃけ弱い。そもそも、ベラルーシが持っていた装備の大半は、既にロシアに送ってしまった。NATO軍すら演習で圧倒しつづけているウクライナ軍に、勝てる道理はまったくない。
④ウクライナ軍のドローン部隊は、既にベラルーシの国内に500の攻撃目標を設置したと明言しており、参戦と同時に攻撃される。ベラルーシ国内では石油の雨が降る。
⑤EUは当然ウクライナ支援側なので、ベラルーシの参戦があれば経済制裁が科され、ヨーロッパで孤立する。
こうした事情から、ルカシェンコは参戦するも地獄、参戦しなくても地獄という悲惨な板挟みになってしまったわけですね。その辺を解説してくれているのがこの記事になります。ルカシェンコはどちらを選ぶと思いますか?