「ねぇ、グレア。悪魔召喚コストってなに?」
「悪魔の等級に応じて、召喚時に必要となるコストが変わるのです。下位悪魔なら100ポイント。中位悪魔なら500ポイントというように。同じ等級でも、強さによってポイント必要ポイントが変わることもあります」
「そうなんだ。ポイントはどうやってたまるの?」
「強い憎しみの感情、もしくは代償がポイントに換算されます。腕を差し出せば500ポイントもらえます」
「腕で500なんだ。あれ? でも前にゼノって聖騎士団長が腕で上位悪魔を召喚してたよ?」
「召喚者の強さ次第では、同じ腕一本でも得られるポイントが多くなります。それに彼は部下の命も捧げていました。だから上位悪魔召喚に必要な2,500ポイントを貯めることができたのです」
「ふーん。ちなみにグレアの召喚コストは?」
「良い質問です。上位悪魔のさらに上には悪魔貴族がいて、コストは12,500です。私はその中でも一握りの大悪魔ですから、召喚コストは62,500になります」
「ろくまん⋯? よくわかんないけどすごいんだね」
「そんな私を、おねしょシーツを消すためだけに呼び出せてしまうルシアン様の方が凄いんですよ」
「明日までに世界を滅ぼさなきゃって、とても強く思ったからかな」
「⋯⋯家族を殺された復讐者ですら、心の底には慈愛が残ります。その時点で純粋な憎しみではなくなり、ポイントが減少してしまう」
だとすればルシアン様の心の中は、いったいどうなっているんでしょう? ──そんなことをグレアは小さく呟いた。