新しく短編小説を公開しました。完結済みです。
王への報告書
ニトルス教会博士の新たに発見された書簡について
https://kakuyomu.jp/works/16818622170662070253
セオルエクトゥスの反乱から30年。
首席判事ラグアティウスは“叛逆者“セオルエクトゥスについての新たな証拠品を王に提出する。
その中には、“叛逆者の友”として処刑されたニトルス教会博士の手紙が含まれていた。
ラグアティウスはこの手紙がニトルスの潔白を証明するというが……。
雨蕗さん主催の自主企画、「同じ文末で物語を〆る企画」の第六回に参加するために書きました。
https://kakuyomu.jp/user_events/16818093094610793672?order=published_at#enteredWorks
お題は物語のラストを「世界で一番、大っ嫌いだ!」で〆ること。
ということで私の参加作品もお題で〆られています。
どうお題に着地するのか、お楽しみいただければ幸いです。
以下は余談です。
企画参加作品は「だいたい2000字くらいまでの短いものを想定してます」とのことだったので挑戦してみましたが、結果2,600字とはみ出してしまい、むむむです。
長さのコントロールは難しいなと思いますし、短ければ短いほど難しいと感じました。
個人的に1万字以上5万字未満ぐらいの長さがいちばん書きやすい気がしていて、短い話には苦手意識を持っていたので、今回挑戦するきっかけをいただけてよかったです。
「王への報告書」はお題を拝見して思いついた話です。
お題と自分のなかに昔からあった書簡と書簡体小説好きとか、言語学好きとか、ヨーロッパ史好きとか、最近読んだ本とかが混ざりに混ざってできあがりました。どれもいつか挑戦してみたいことだったので、よい機会になりました。
今回は中世ヨーロッパ風ファンタジー、なかでも歴史風ファンタジーを書きましたが、ふだんの歴史物とはやはり勝手がちがうなあと思いました。
たとえるなら、歴史物は古い建物を現代生活に合うようにインフラを引き直すようなものだとすれば、歴史風ファンタジーは現代の建物を古い建物っぽく内装を変える、ぐらいの差がありました。
最終的にできあがるのは「古く見えるが現代的な生活もできる建物」なのですが、できあがるまでの行程は全然ちがいます。
それにしてもファンタジーは高校生のとき以来書き上げることができましたが、まだ自分はこういうことができるんだなあという感慨があります。もう書けないもんだと思ってたなあ。
重ねてになりますが、企画を主催された雨蕗さん、ありがとうございました。