『語らない仕事』第1部、完結しました。
ここまで読んでくださった皆さま、本当にありがとうございます。
第1部では、作業療法士・宮本を通して、「失われたもの」ではなく「残されたもの」に目を向ける物語を書いてきました。
動かなくなった手。
戻れなかった職場。
入れなくなった舞台。
変わってしまった家族の形。
それでも、その人の中にはまだ何かが残っている。
役割だったり、所作だったり、誰かを見る目だったり、家族の中で交わされる言葉だったり。
宮本は多くを語りません。
励ますわけでも、正解を渡すわけでもありません。
けれど、残されたものがもう一度その人の生活につながるまで、静かに場を整えていく。
第1部は、そんな「語らない仕事」を描く章になりました。
次の第2部では、終末期医療や難病など、さらに重いテーマにも向き合っていく予定です。
簡単に救える話にはならないと思います。
それでも、そこに残るものを、宮本と一緒に見つめていければと思っています。
ひとまず、第1部完結です。
ここまでお付き合いいただき、ありがとうございました。