いつも【初心者〜】を沢山読んでいただき、本当にありがとうございます!
皆様の温かい応援のおかげで、今回なんと作品フォロー数が1万を突破いたしました!
これを記念して、本日はささやかながら閑話エピソードをお届けします。
タイトルは【使い魔ビート君の気持ち】です!
【!ご注意!】
最新話(現時点で86話)近くまでのビート君の心情や展開が含まれています。まだ最新話まで追いついていない方は、ネタバレになってしまうため、本編を読んだ後に戻ってきてお読みいただければと思います!
――SS・使い魔ビート君の気持ち1――――――――――――
僕はカブトムシ。
白銀下級ダンジョンの5層の中ボスだよ。
『また……誰も来なかった……』
……僕がこのダンジョンに誕生して約1年過ぎた。
僕が生まれてからと言うもの……人が全く来ない!
こんな風に考える事が出来る意志が僕には有る、それには理由があった。
僕は使い魔になるべく生まれた中ボスだった。
使い魔カードが宝箱から出る時は、中ボスを倒す前から決まってる。
僕が生まれた瞬間、僕を倒した人が主人になるんだ!
と言う事が僕にはすぐに分かった。
でも……この白銀下級ダンジョンは人が全然来ない。
最後にここへ生徒が訪れたのは、去年の春。
毎年、春に新入生が数回ここへ訪れるだけの下級ダンジョン。
そして、クリアしちゃうと二度と戻ってこない……
クリアしたら、みんな中級ダンジョンへ行っちゃうからね。
去年の春、僕が生まれたと同時に誰も来なくなった。
そして待つ事、約1年!
『もうすぐ……新しい1年生がくる頃かな?』
他の普通のカブトムシ達がどうなのかは知らないけど、僕にはこの世界の事がなんとなくわかる。
ここが学園の中のダンジョンな事とか、毎年新入生が来る事とか。
なんでだろう? 使い魔だから? よく分からないけどね!
『あ! 人が来た!』
待ちに待った生徒がようやくやってきた!
ドキドキしながら、僕は中ボス部屋に待機する。
ん? 男の子……1人?
普通は5人パーティじゃないの? 僕の謎の記憶ではそうなってるのに……
でも優しそうな子だ! この子がご主人になるのかぁ!
んん? 攻撃してこない?
しかも、僕の周りをくるくる回ってる?!
「向こうからは襲って来ないのは優しいな」
どうやら僕が攻撃的かどうかを確認してたみたいだ。
と、思った次の瞬間、
「あ」
痛みを感じる間もなく、僕の意識が途絶えた。
あ! 使い魔になった!
次に意識が戻った時、僕は男の子の周りをブンブン飛び回っていた!
「実際のカブトムシより少し大きいくらいのサイズかな?」
ご主人の手のひらの上に乗るとなでなでしてもらえる!
ん? ご主人のしてほしい事が頭の中に流れて来る?
僕はご主人を背中に乗せているような気分で部屋の中を飛び回る!
これまで、1年間ずっとこの部屋でじっと誰かが来るのを待っていただけの僕。
初めて飛んだんだけど……とっても気持ち良い!
「めっちゃいいな!」
ご主人も嬉しそうだ!
僕まで嬉しくなってブンブンご主人の周りを飛び回った。
これが僕とご主人である白井トオルとの出会いだ。
それから僕は初めて、中ボス部屋の外へ出る事が出来た!
ご主人の願い通りにたくさんの敵を倒して回ったよ!
あの部屋でずっとじっとしてるだけだった日々と比べると……楽しくて仕方なかった!
だけど、困った事が起きた。
『お腹すいた……』
トオルは……僕に餌をくれない……
と言うか、餌を与えると言う事自体忘れてる?
と、思ったんだけどある日、ダンジョンの宝箱から出た【使い魔の餌】を僕に食べさせようとしてくれた。
でも、これ……僕食べられないんだよね……
成長を促す餌系アイテムは下位のモノは食べても成長しない。
だから、食べたらダメだ! と僕の記憶がそう言ってる……
無駄になっちゃうから
「……食べないなぁ、餌要らないのかな、カブトムシ君には」
要らなくない! 要るんだけど、それが食べられないだけ!
僕の等級に合った餌、もしくは何でもいいから食べ物をくれたら食べるのに……
トオルの周りをブンブン飛び回ったけど……伝わらなくて……少し悲しくなった。
「うおおおお!カッケェ!俺のカラーじゃねぇか!!」
ある日、突然仲間? の使い魔が増えた。
ホワイトっていう名前みたいだけど……どうみても人間だよね?
僕の事が気に入ったみたいで、すぐに僕の背中に乗ってポーズを取りながらこう言った。
「よし!お前は今日から俺の愛車……いや違うな、愛虫ビートだ!」
ビート……
ご主人はカブトムシ君ってずっと呼んでくれてたけど……ビートの方がカッコいい!
嬉しくなった僕はホワイトを背中に乗せてブゥンブン飛び回った!
「よろしくな!ビート!……ついでにイカれ野郎もな」
ホワイトがトオルをイカれ野郎と呼んだことに少し笑ってしまった。(カブトムシだけど)
確かに、トオルは極端すぎて少しぶっ飛んでるとカブトムシの僕でもそう思うからね!
その日から僕はずっとホワイトを背中に乗せて飛び回る様になった。
「俺がライドしてるから、お前も力が湧いてくるだろ?」
ライド? よく分からないけど、確かにホワイトが乗ってる時はすごく速く飛べる!
「お前のサイズが俺と同じでよかったぜ、ライドしても消耗が無いからな」
サイズ? よく分からないけど、今はホワイトと僕の大きさは背中に乗せて丁度いいくらいだ。
「でも、お前が進化したらデカくなるからなぁ……俺もデカくならないと乗りにくくなっちまう」
僕、大きくなるの?
……確かに、今まであまり考えてなかったけど、元々のサイズよりかなり縮んでるよね?
「でもなぁ……俺が大きくなるためには……あのイカれ野郎と仲良くしないといけないからな……」
トオルと仲良く? なら簡単じゃないの?
「……ま、そのうち考えるか!」
僕はトオルの使い魔だけど……ホワイトを乗せて飛ぶのも好きだ!
それにホワイトのおかげで……
「あ?テメェ、ビートに餌のひとつも与えてなかったくせに文句があるのか?あん?」
トオルに僕の餌の事をホワイトが伝えてくれた!
おかげで美味しいお団子を貰えたよ!
毎晩チューチュー吸うのが楽しみなんだ!
それなのに……
ホワイトが……急に居なくなった……
『ホワイト、どこにいったんだよ……』
ご主人が居るから寂しくは……無い、けど寂しい。
また2人でブゥンブン飛び回りたいなぁ……
そんな事を思いつつ、今日も僕はトオルの為に飛び回る。
――つづく――――――――――――
時系列的には、ビートがトオルと出会う前からの話とホワイト君が居なくなった後くらいまでの話でした。
ビート君は色々と活躍しているので、細かく書いていくと物凄い量になりそうだったため、ひとまずお試しに1話目として書いてみました!
さりげなくホワイト君がデカくなるかも?みたいな伏線も入れています。続きはホワイト君が帰ってきた後あたりに、また書きたいと思います!
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