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葉南子@「ツキヨム」コン大賞

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  • 5月27日

    🌙「ツキヨム」コンテスト大賞受賞🌙

     このたび、【「ツキヨム」楽曲化短編小説コンテスト】におきまして、拙作「蛇よ、どうか今宵は月に溺れぬように──いま、巡りゆく夢に終焉をhttps://kakuyomu.jp/works/822139846636590974」が大賞を賜りました。  お読みいただいた方、♡していただいた方、ブクマ、レビューまでしてくださった方、そして選考委員の皆様。この場をお借りして、心よりお礼申し上げます。本当に、身に余る光栄をありがとうございます。  ご連絡をいただいてからは、喜びとありがたさと、まだ信じられないという気持ちで揺れ動いていましたが、ようやく「受賞したんだ……!」という実感が湧いてきたところです。  以下、自分語りではございますが、この作品に込めたこと、書きながら感じていたことを少しだけ残させていただきます。                    🌙  いわゆる、「リレー小説」というものに取り組んだのは、小学校高学年の国語の授業以来だった。  四人一組、席の近い生徒同士で班を作って、ひとつの物語を順番に書き繋いでいく。そんな授業だ。  当時から大のファンタジー好きだった私は、「主人公(女の子)の前に天使が降ってくる」という冒頭を書いた。どういうオチにしようとか、そういうのはまったく考えていなかったと思う。単純に、そういう乙女チックなファンタジーが好きな年頃だった。    班は男子二人、女子二人。そのうちの一人に、明るくて陽気でお調子者の男子──Tくんがいた。  みんなの物語を書き回して、やがて自分の小説が返ってきたとき。私はTくんが書いた展開に衝撃を受けた。    Tくんは、天使を殺していたのだ。  大人になり、こうして物書きを始めた今ならわかる。  創作は、表現は自由だ──と。  拙作を書き終えてから他の方々の作品も拝読したが(影響を受けないように完結させてから。余談だが、「超かぐや姫!」も区切りがついてから試聴した)、そこには本当にさまざまな発想や切り口があって、「なるほど、こう来るのか」「そういう解釈もあったな」と驚かされることばかりだった。  けれどまあ。当時の私に、そんなふうに受け止める心持ちなどあるはずもなく。  とにかくショックで、「どうしてこんなことを書くの」と、少しだけ悲しくなったのを覚えている。  だから、とでもいうべきか。  完璧主義な傾向にある性格も相まって、「せっかく書くのなら、私は作者の意図を最大限に汲み取った形で繋げたい」と、そう思って続きを書いた。  まずは、とにかく序章を読んだ。  設定やキャラクター像、季節感、それから成田良悟先生の文章のスタイルに対する理解を深めた。    いざ筆を取り、執筆を始める。  最中、普段の私ならひらがなで書くところを、漢字に直すように意識した。「そのとき」は「その時」。「少年たち」は「少年達」、といったものだ(読み返して気づいたが、ひらがなと漢字が混合している箇所があまりに多い。完璧主義とはいったい)。  そして顕著に現したのは、「ーーーする七巳。」「ーーーした夜少年。」といった名詞の体言止めだ。私のスタイルにはなかった文法で、とても感銘を受けた(受けすぎて、この後に執筆を始めた作品でも多用させていただいております)。  執筆を進めながらも、序章を読み返す。  それ以上に見たのは、登場人物設定の項目だ。これはスマホに穴が開きそうになるほど見返した。  キャラクターたちの特徴を掴んでいく。群青劇と謳ってあるからには、登場人物は全員出さなければ、という謎の使命感。  だがなりより、成田良悟先生が書かれたセリフ例をなんとかして使いたかったことにある。  それらの大半は、拙作の「空町 一歩希②」までにどうにかしてまとめ上げることができた。使いきれなかった部分もあるが、我ながら完璧主義だな、と悦に浸ったりした瞬間だった。    突然だが、私は「プロット」というものを書いたことがない。  もちろん頭の中に大まかな骨組みはあるが、パンツァータイプというかライブ感で書く性分なため、プロットを書いたとて大きく逸れることは目に見えているからだ。  なら一文字でも早く本編を描き始めたほうが性に合っている。    書き始める前から決めていたことは、「七巳が化石を壊す。七巳は虹天から能力を引き継いだ(虹=七色の蛇=七巳)」「化石は女神」「夜少年は生まれ変わり」「夜少年と七巳には盛大にボーイミーツガールをやってもらう」ということだった。    それらを結びつけるために、暇さえあればネットの海に潜り続けた。Xでも呟いたが、執筆中の半月間の検索履歴は「月」と「蛇」に関することで埋め尽くされている。  それを代弁したのが、葵だ。彼女の発言のそのほとんどが、私が調べ上げたことである。  そうして点と点を繋げ合わせて拙作の物語が出来上がっていったわけだが、とりわけ良くできたと思ったのは、砂原湖の存在だろう。まさかこういうふうに結びつくとは、とここでも悦に浸った瞬間だった。                     🌙    と、まだ語りたいこともありますが、いい加減この辺りで。  改めまして、このたびは本当にありがとうございました。  拙作もまた、月読峠から生まれた物語のひとつです。どの物語にも、それぞれの想いが込められています。古地図のように、ひとつとして同じものはありません。  そのひとつが、あなたにとって特別な物語になりますように。    最後までお付き合いいただき、ありがとうございます。  またいつか、違う物語でお会いできましたら幸いです。  ありがとうございました。  葉南子
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