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167話の補足として

いつも国以下略をご愛顧頂きありがとうございます。

今回は167話の補足と新キャラ紹介となります。

イエズス会の働きかけによって、1570年にポルトガル国王は日本人の奴隷取引を禁止する勅令を出します。しかし、これは人権に配慮したものという訳ではなく、金儲けに専念するあまりにキリスト教の布教が日本で進んでいない事に対してのものでした。
真面目なイエズス会士は日本征服を目指して頑張っているというのに、その足を引っ張る者が大量にいると陳情したのでしょう。勿論、現地では不真面目なイエズス会士を何とかしようと散々諫めた事だと思われます。それでも聞く耳を持たなかった者が大量にいた。結果、国王からの勅令という手段をとる形になったのだと思われます。
ですが、日本はヨーロッパから遠く離れたアジアの果ての国です。その勅令も空しく、現状は何も変わらなかったというオチとなります。
それでも日本ではある程度のキリスト教化が進んでいたのですから、真面目なイエズス会士は相当頑張ったと思われます。

コスメ・デ・トーレス ─ フランシスコ・ザビエルに続く、日本でのイエズス会の責任者。適応主義を掲げ、日本文化を尊重し、日本式の暮らしを行う。日本の着物を着て後半生を過ごした。
なお、後任のフランシスコ・カブラルが絹の着物を着るのを止めるよう方針転換した事から、着用していたのは直垂でないかと想像。間違っていればご連絡ください。

ロレンソ了斎 ─ 日本人イエズス会員。元琵琶法師とも言われ、半盲だったとも伝わる。1553年11月に三誓願を立てて修道士になった。

なお、167話後半部分の禅宗の話に付いては後日限定ノートとして簡単な紹介をさせて頂きます。正直な所、禅宗の話は本文内容だけで大丈夫と思いますので。

今回も少しでも面白かったなら幸いです。

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